ダイエット中のお酒の飲み方は? 太りにくいお酒とおつまみの選び方

ダイエット中のお酒の飲み方は? 太りにくいお酒とおつまみの選び方

「ダイエット中だけど、どうしてもお酒が好きでやめられない……」「少しでも太りにくいお酒が知りたい」こんな風に考えていませんか?「お酒によるダイエットへの悪影響をできるだけ抑えたい」という人のために、ダイエット中におすすめのお酒の種類や飲み方の注意点をお伝えします。


ダイエット中にお酒を飲むのはNG?

お酒に注意してダイエットに成功しましたか?

結果:成功した(マイナス1kg)
継続期間:3ヶ月間
方法:お酒を控える
(27歳/金融・証券/秘書・アシスタント職)
結果:変化なし
継続期間:半年~10ヶ月間くらい
方法:ビールを控えてハイボールやレモンサワーにした
(28歳/情報・IT/技術職)
結果:変化なし
継続期間:継続中
方法:カロリーを計算する
(32歳/不動産/事務系専門職)

※マイナビ子育て調べ  調査期間:2021年3月3日~3月11日 調査人数:143人(21歳~40歳以上の女性)の回答から抜粋

※ここで紹介したダイエット方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。効果的な減量方法や結果の出方は個人により異なります。

ダイエット中でも、お酒の種類や量・おつまみの選び方に気をつければ、飲酒自体はそれほど問題ありません。ただし、お酒は飲み過ぎると太りやすくなると考えられています。その理由は以下の通りです。

お酒を飲むと食べすぎを招きやすい

お酒には、少量でも胃液の分泌を促して食欲を増進させる働きがあります。さらに適度な量であってもアルコールは脳に作用し、エネルギーのとり過ぎにつながりやすくなると言われています[*1-3]。

また、そもそもお酒のおつまみには高エネルギーなメニューが多いという点も重要です。例えば居酒屋の定番メニューである唐揚げやフライドポテトには脂質が多く含まれています。また、唐揚げの衣やじゃがいもは糖質量も多いです。

さらに、お酒が進むよう味付けも濃くなっているため、塩分の過剰摂取を招きやすいという側面もあります。そうすると、塩分のとり過ぎからむくみを引き起こし、体重増加につながる可能性もあります[*4]。

お酒自体も高エネルギーなことが

おつまみだけでなく、お酒自体も種類によっては高エネルギーなので注意が必要です。アルコール自体には1gあたり7.1kcalのエネルギーがあります[*5]。さらに、アルコールだけでなく糖質も含むお酒の場合は、糖質の分エネルギーがプラスされます。

糖質を含むお酒には、ビールや日本酒・甘いカクテルなどがありますが、例えばビール中ジョッキ1杯には、コンビニおにぎり1個分くらいのエネルギーがあります。

液体だとがぶがぶと飲めてしまうため「エネルギーを摂り過ぎている」という意識も薄く、うっかりエネルギー摂取の過多につながってしまうことがあります。

アルコールのカロリーでは太らないって本当?

さきほど、アルコール自体にも1gあたり7.1kcalのエネルギーがあると説明しました。でも、もしかしたら「アルコールのカロリーでは太らない」という話を聞いたことがあるかもしれません。これは、本当なのでしょうか。

実はまだよくわかっていない

これは、アルコールは糖質などのようにエネルギーを産生することもある一方で、体にとって毒であるため、「薬物代謝酵素ですみやかに分解されてエネルギーとして利用されないこともある」という理由からです。このことから、アルコールのエネルギーは「エンプティカロリー」と呼ばれることもあります[*5]。

実際にアルコールから測定されるエネルギーは理論上の数値よりも低く、摂取したアルコールの70%くらいではないかともいわれていますが[*5]、これをきちんと測定するのは難しく、まだ科学的にはっきりとしたことはわかっていないようです[*5-7]。

ただ、アルコールのエネルギーはけして低くないので、摂取されるのは理論値の70%だったとしても、熱として消費されず余ったエネルギーがあれば脂肪蓄積につながります。

つまり、「アルコール=エンプティカロリーだから太らない」ということを信じて多量に飲酒していると、体重増を招くことも十分ありうるということです。

アルコールは脂肪蓄積を促進させる

また、アルコールそのものに、脂肪の分解を妨げたり合成を促進させたりする働きがあるという点にも注意が必要です。

体内に入ったアルコールは肝臓で代謝されて、アセトアルデヒドという有害物質を経て、水と炭酸ガスになります。しかしアルコールを飲み過ぎるとアセトアルデヒドの量が過剰になり、脂肪の分解を抑制してしまいます[*8]。また、アルコールは肝臓における脂肪酸の合成を促進させるため、中性脂肪がたくさん作られ、体内への脂肪蓄積が進んでしまいます[*9]。

ダイエット中に飲むならどんなお酒がいいの?

ダイエット中にお酒を飲むときには注意が必要だということはおわかりいただけたと思いますが、どうしても飲みたい!というときにはどんな観点で選ぶのが良いのでしょうか。

ダイエット中は糖質を含まない蒸留酒を選ぶ

お酒は製造方法によって、以下のように醸造酒と蒸留酒という2つの種類に分けられます。

・醸造酒:穀物やぶどうなどの果物などをアルコール発酵させたお酒
(例)ビール、日本酒、ワインなど

・蒸留酒:醸造酒を蒸留したお酒
(例)ウイスキー、焼酎、ウォッカなど

醸造酒には穀物や果物由来の糖質が含まれていますが、蒸留酒には含まれていないため、その分エネルギーが低いのが特徴です。そのため、ダイエット中には蒸留酒のほうがおすすめです。ただし蒸留酒はストレートで飲むとアルコール度数が高いため、お水や炭酸水などで薄めて飲むようにしましょう。

割りものは甘くないものを選ぶ

いくら糖質の少ない蒸留酒(ウイスキーや焼酎)を選んでも、糖質を含む甘いジュースで割ってしまうと意味がありません。

ウイスキーを炭酸水で割ったハイボールや、焼酎の水割り・ウーロンハイ・生レモンサワーなどの、甘くないお酒を選ぶと良いでしょう。

ダイエット中におすすめしないお酒

反対に、ダイエット中に控えたほうが良いお酒は、ビール、日本酒、ワイン、マッコリ、果実酒、カクテル、サングリア、甘いサワーなどです。その理由は以下の通りです。

ダイエット中は糖質を多く含むお酒を控える

前の章でお伝えしたとおり、醸造酒は糖質を多く含むため、できるだけ控えることでエネルギーのとり過ぎを防止しやすくなります。例えば、ビール、日本酒、ワイン、マッコリなどです。

また、醸造酒や蒸留酒に果実や糖分などを加えたお酒を「混成酒」といいますが、これも糖質を含むのでできるだけ控えると良いでしょう。梅酒や、カクテルに使用されるリキュールなどが該当します。

甘いジュースや果物が入っているお酒も控える

その他、アルコール以外に糖質を多く含むお酒も、飲み過ぎるとエネルギーのとり過ぎを招きやすくなります。例えば、シロップやジュースの入った甘いカクテルや、フルーツたっぷりのサングリア、ジュースで割ったサワーなどです。

これらは極力控えることで、ダイエットをスムーズに進めていきましょう。

ダイエット中におすすめするお酒の飲み方

ダイエット中にお酒を飲むときに気をつけたいことを紹介します。

飲んでも1日1杯までにする

アルコールによる健康被害を予防するためには、男性の場合は1日平均純アルコールで20g程度を目安にすると良いといわれています。しかし女性の場合は代謝できるアルコールの量が少ないため、男性の半分~2/3程度に減らすことが推奨されています[*10]。種類別の目安量は以下となります。

<女性の飲酒量の目安※>

 お酒の種類(アルコール度数):量

ハイボール(40%):グラス1杯(原酒30ml使用)

チューハイ(7%):グラス1杯(180ml)

ワイン(12%):ワイングラス1杯(120ml)

生ビール(5%):中ジョッキ1杯(320ml)

日本酒(15%):1/2合(90ml)

梅酒(15%):1/2合(90ml)

カクテル(5%):中ジョッキ1杯(320ml)

※純アルコールで10~13g程度の量[*11]

もちろん上記の量を飲むべきというわけではなく、飲んだとしてもこの量を上限とするのがおすすめです、という意味になります。

また人によっては、上記の量でもフラッシング反応(顔面紅潮・吐き気・動悸・眠気・頭痛など)を引き起こす場合もある[*12]ので、飲酒により体調が悪くなる人はそもそも飲まないようにしましょう。

一緒に食べるおつまみは低脂質・低糖質にする

お酒を飲むと、そのエネルギーを余分に摂取することになるので、体重増加を防止するためには食事からその分のエネルギーを減らして調整する必要があります。そのためには、エネルギーのとり過ぎにつながりやすい脂質の多いおつまみは控え、代わりにたんぱく質や野菜類を中心としたメニューを選ぶと良いでしょう。

<おすすめおつまみ>
野菜サラダ、お刺身、カルパッチョ、枝豆、ナムル、焼鳥、焼き魚、卵焼きなど

<食べ過ぎには注意すべきおつまみ>
揚げ物、パスタや焼そばなどの麺類、チャーハンやリゾット、おにぎり、雑炊などのご飯もの、ピザやバケットなど

ケーキなどのデザートや〆のラーメンなども、糖質の過剰摂取につながるのでダイエット中は避けましょう。

お酒を飲むときの注意点

お酒は健康に悪影響を及ぼしやすい飲み物です。飲むときは、以下のような点にも注意しましょう。

妊娠中や授乳期は飲まない

妊娠中や授乳中の人がアルコールを摂取すると、妊娠中なら胎盤を通して、授乳中なら母乳を通して、胎児や乳児にアルコールが運ばれてしまいます。そうすると、脳や体の発育に悪い影響を与えるリスクがあるため、妊娠中や授乳中はお酒を飲まないようにしましょう[*13]。

毎日飲まない

酒を飲むと肝臓に中性脂肪が溜まったり、胃や腸などの消化管の粘膜も荒れたりしてしまいます。そのため、少なくとも週に2日は休肝日を作りましょう。なお、休肝日は連続した2日間にするのではなく、2~3日おきに1日休むという方法がおすすめです[*14]。

運動前後の飲酒は控える

運動後の水分補給としてお酒を飲むのは、危険なので控えましょう。アルコールには脱水作用があるので逆効果になります。また、運動前後にお酒を飲むと平衡感覚が狂ってしまい、心臓に負担がかかるというリスクもあるので、運動前後の飲酒は控えるようにしましょう[*15]。

お酒を飲んだ直後の入浴は控える

アルコールが体内にある状態でお風呂に入ると、血圧を急上昇させて脳卒中を引き起こす恐れがあります。必ず、アルコールが抜けてから入浴するよう気をつけましょう[*15]。

薬と一緒に飲まない

薬とお酒を同じタイミングで飲むと、薬の作用が弱まったり逆に増強されたりすることがあります。薬をお酒で飲んだり、お酒を飲んだ直後に薬を飲んだりしてはいけません

特に睡眠剤と併用すると、昏睡状態を引き起こす危険があります[*16]。服用中の薬がある人は、医師や薬剤師に相談しましょう。

まとめ

ダイエット中の飲酒は極力控えるのがおすすめですが、どうしても飲みたいというときにおすすめのお酒の種類や、飲み方・注意点などについてお伝えしました。アルコールを飲み過ぎるとダイエットが進みにくくなるだけでなく、健康被害を生じるリスクもあります。量や頻度に気を付けて、少量を楽しめると良いですね。

この記事の執筆者
猪坂みなみ先生(管理栄養士)
大学卒業後、大手食品メーカーにて商品企画や研究開発などに従事。ダイエットアドバイザー、料理研究家助手、医療ヘルスケアベンチャー企業の商品企画職等を経て、現在はLINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営や、ヘルスケア領域の新規事業開発アドバイザリー、法人向けの健康経営サポート等を行う。「できない」自分を責めずに健康をキープできる方法を常に研究中。
◆Diet Solution Lab -ダイエットソリューションラボ- HP:https://diet.love--life.net/

(文:猪坂みなみ)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]公益社団法人 アルコール健康医学協会 適正飲酒の10か条 (第2条)食べながら 適量範囲でゆっくりと
[*2]食物エネルギー摂取量に対するアルコール消費の影響:系統的レビューとメタ分析
[*3]Agrp neuron activity is required for alcohol-induced overeating
[*4]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「ナトリウムの働きと1日の摂取量」
[*5]e-ヘルスネット アルコールのエネルギー(カロリー)
[*6]国立健康・栄養研究所 アルコールは、エンプティカロリーというのは本当でしょうか?
[*7]国立健康・栄養研究所 アルコールのエンプティーカロリーについて詳しく教えてください。
[*8]大正製薬 肝臓とお酒の関係
[*9]e-ヘルスネット アルコールと高脂血症
[*10]e-ヘルスネット 飲酒のガイドライン
[*11]厚生労働省:保健指導におけるアルコール使用障害スクリーニング(AUDIT)とその評価結果に基づく減酒支援(ブリーフインターベンション)の手引き
[*12]e-ヘルスネット フラッシング反応
[*13]公益社団法人 アルコール健康医学協会 女性と飲酒
[*14] 公益社団法人 アルコール健康医学協会 適正飲酒の10か条 (第4条)つくろうよ 週に二日は休肝日
[*15]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「正しい飲酒の基礎知識」
[*16] 公益社団法人 アルコール健康医学協会 適正飲酒の10か条 (第7条)アルコール 薬と一緒は危険です

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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