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保険は何のために入るの? 20代で知っておくと良いこと

小松原 和仁

WealthNavi

皆さんは、民間の「保険」に入っていますか?

筆者の20代の同僚は、友人との会話で保険に入るかどうかが話題になったそうです。その場では「悩むよね」と友人に相槌を打ちつつも「そもそも保険って何のために入るんだっけ……」という疑問を抱いたとのこと。

この話を聞き、私がまず伝えたことは「保険に入る理由が思いつかなければ、無理に入る必要はないのでは」ということでした。

保険は「預貯金では足りないリスク」への備え

保険は、多くの人がお金を少しずつ出し合って、不幸にもトラブルにあってしまった少数の人にお金を渡す仕組みです。このため、自分でたくさんの預貯金がなくても、困ったときにまとまったお金を用意することができます。

人生にはさまざまなリスクがありますが、保険で備えるのに向いているのは「起きる可能性は低いけれど、起きてしまうと経済的な負担が大きいリスク」とされています。

例えば、子育て中の世帯主に万が一のことがあれば、残された家族の生活が大変なことになるかもしれません。また、もし自宅が火事になったら、家を建て直したり家具を買い直したりするのに、急に大金が必要になるでしょう。

リスクマップのイメージ図

話を聞かせてくれた同僚は「それであれば、20代だと民間の保険に入る必要性を感じない人の方が多いかもしれないですね」とうなずいていました。

とはいえ、20代でも状況が変われば保険が必要になることもあります。リスクの少ない今のうちに、どんな時に保険を検討すべきか、どのくらいの金額を備えるべきか、考え方を知っておくことは大切です。

今のうちに知っておこう 「必要な保障額」の考え方

民間の保険にもいろいろありますが、このときは病気や事故で亡くなった場合に備えるための「生命保険」を例にして説明しました。生命保険を検討するなら、子どもを持った時が一つの目安になります。保険で備えておきたい金額(必要な保障額)は「予想される将来の支出-(残された家族の将来の収入)」で大まかに算出することができます。

たとえば、あなたと子ども1人の3人で一緒に暮らしていたとします。子どもはまだ保育園児で、夫婦2人の収入で何とか生活している時に、あなたが不慮の事故で亡くなったとしたら―。残された家族の「将来の支出」は、小学校から大学までの教育費や20年程度の生活費などが考えられます。これらを家族の「将来の収入」でカバーできない場合、その不足分を保険で備えておくと安心でしょう。

必要な保障額のイメージ

保険で備えておきたい金額の考え方は、自分が亡くなるというリスク以外にも当てはめることができます。保険に入るか悩んだときはこの考え方を思い出し、まずはリスクが生じた時に、どれくらいお金が必要で、そのうちどれくらいを保険でまかなうべきかを「見える化」してみましょう。

 

保険は「目的」で考えよう

ここまでの話を聞いた冒頭の同僚は「焦らなくていいんですね、その時が来ても落ち着いて考えられそうです」と少し安心した表情を見せてくれました。「社会人は保険に入っている」というイメージがあったものの、何がきっかけで入り、どれくらいの金額を備えるものなのかわからず、焦りや不安があったようです。

保険はライフステージの変化をきっかけに入るというイメージを持っている人が多いかもしれません。就職や結婚などをきっかけに、お金の使い方や貯め方などを見直す人が多いからでしょう。しかし、単に就職したり結婚したりしただけでは、保険で備えておくべき金額が大きく変化することは少ないものです。

もし保険の加入を考える機会があれば、まずは「何のために入るのか」と立ち止まって考えることをおすすめします。そのうえで、目的が明確でないなら、無理に保険に入らなくてもよいでしょう。

「何かあった時のために……」ということであれば、まずは数ヶ月分の生活費をコツコツと貯蓄することから始めてみてはいかがでしょうか。

 

※この記事は2024年09月12日に公開されたものです

小松原 和仁

2008年に証券会社に入社し、社会人をスタート。リテール営業に従事する中で、リーマン・ショックも経験。その後、保険会社にて、代理店向けの教育・研修に携わったのちに、信託銀行にて、富裕層向けの財務相談業務に従事した。2018年にウェルスナビの働く世代が豊かさを実感できる社会をつくりたいという理念に共感し、セミナー講師として入社。これまでに、1000回以上の資産運用セミナーに登壇し、参加者からの多くの質問にも答えている。

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