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職場の雰囲気を下げる「すぐ怒鳴る上司」への対処法

#お仕事ハック

ヨダエリ(コラムニスト)

仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。

今回のお仕事ハックは「新卒の前で容赦なく怒鳴る上司が気がかりで仕方ない」とのお悩みに、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。

新卒の前で容赦なく怒鳴る上司が気がかりで仕方ない

私の上司は、出来の悪い特定の部下に対してとことん厳しく怒鳴りつけます。もちろん、その部下に落ち度があるからこその対応だと思うのですが、それを新卒入社で入って来た1年目の子が見ているなかで行っているのです。私としては、未来に希望を持って入社してくれた子の前でそんな姿を見せてしまったら不安に感じてしまうのでは? と心配で仕方ありません。これは社会人として目を瞑るべきなのでしょうか?(30代/営業職)

私が新卒で入った会社の社長を思い出しました。

フロア中に響き渡る声で怒鳴るのが日常茶飯事。「そこまで怒鳴らなくても……」と社員全員が感じていたと思います。

ただ、“些細なことでもすぐ怒鳴られる→まともに受け取らなくてよい”ということがだんだん分かってくるせいか、怒鳴られて落ち込む人はあまりいませんでした。入ってきたばかりの新卒社員を除いては。

私より一年後に入社してきた新卒の女性2人とも、1~2ヶ月で退社。そのうち1人はストレス性の過呼吸に。「すぐ怒鳴る社長」は間違いなく原因のひとつだったと思います。

そんなわけで、心配する気持ちはよく分かります。今思えば、私が社長に辟易はしても不安や恐怖を感じなかったのは「世の中には、すぐ怒鳴る大人がいる」ということを知っていて、免疫があったからです。免疫がない場合、不安や恐怖や自己否定の念で、病んでしまうことだってあるでしょう。

では、それを防止するためにはどうすれば?

ある程度規模の大きい会社なら、総務や、その上の部署に伝えるという手があります。特に今は社員の書き込みなどがネットですぐに広まってしまうご時世。パワハラ案件として、改善のために何かしら動いてくれる可能性があります。

一方、小さな会社の場合、そして怒鳴る上司が会社の中枢を担っている場合、改善は残念ながら難しいかもしれません。「中小企業の社長はなぜ怒鳴るのか」という新書が出てもいいんじゃないかと思うくらい、社長が怒鳴るのはあるあるです。そんな社長を慕う社員の中にもまた怒鳴る人がいるのも、あるあるです。

部下を怒鳴るくらい屁でもないからこそ中小企業の社長や幹部が務まるのか、そこはさだかではありません(もちろん温和な社長もいますよ)。いずれにせよ、「自分が作った会社なんだから自分の好きなようにやる」と言われてしまうと、周りも何も言えなくなってしまうわけです。

でも、逆に言うと、辞めていいんですよ。「こんなの無理」「不安すぎる」「怖すぎる」と思ったら。

怒鳴るのを悪いことだと思っていない、直す気がない上司のもとで、不安と恐怖を感じながら働くなんて、人生がもったいなさすぎです。もっと穏やかに働ける場所、絶対に他にあります!

もちろん上司も人間なので、悪いところばかりではないでしょう。勤務年数が長くなると、それが見えてくることもあるし、給料や仕事内容は悪くないから働き続けるケースもあるでしょう。上司を反面教師にして、自分は怒鳴らない上司になるのも、またひとつの道です。

あなたは目を瞑るのではなく、新卒の子たちに寄り沿ってあげてみては。「あんな風に怒鳴るの、びっくりしちゃうよね」と声をかけるだけでも、「この人はまっとうな人だ」と安心してくれると思いますよ!

Point.

・世の中には、些細なことでも、すぐ怒鳴る人がいる
・規模の大きい会社なら、総務などに話をすれば改善策を取ってくれる可能性あり
・小さい会社の場合、改善は難しいかもしれないが、自分に合った選択をすればOK
・目を瞑るのではなく、声をかけるなどして新卒の子に寄り添ってあげよう

(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)

※この記事は2023年05月16日に公開されたものです

ヨダエリ(コラムニスト) (コラムニスト)

コラムニスト/恋愛アナリスト。慶應義塾大学文学部卒業後、PR会社勤務を経てフリーに。思春期はドイツ在住。メトロセクシャルについて分析したコラムが『AERA』『anan』など多数の媒体で話題になると同時に、携帯サイトで連載していた恋愛相談コラムが口コミで人気に。現在は新聞・雑誌・ウェブでライフスタイルやトレンド、男女の心理にまつわる記事を執筆するかたわら、エキサイトお悩み相談室で電話相談も実施。著書に「その恋、今のままではもったいない!」(情報センター出版局)「今度こそ『信じられる人』と恋愛する本」(すばる舎)など。

●ブログ「cafe dayorin」
https://ameblo.jp/dayorin/

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