あの人についてしまった嘘の話

作成: 2023.01.26

もちろんいつもは「私」。でも、あのときは「わたし」だったかも。私は一人だけど、いつもと違う「わたし」になりたいとき、なぜかあのときだけ勇気を出せた「わたし」、ちょっとだけ大胆になれた「わたし」。この連載では、マイナビウーマンの読者たちが綴ってくれたエッセイ「私とわたしの話」をお届けします。

今回のテーマは「あの人についてしまった嘘の話」。読者の方々が綴ってくれたエピソードの中から3つのお話をご紹介します。

私は恋愛経験、豊富……？

社会人になって数年経った頃でしょうか。
知人を通じて、気になる男性と出会いました。
連絡を取り合うようになってから
お互いの今までの恋愛についてお話をすることも増えたのですが、
そのたびに私は、自分がいかに恋愛経験豊富であるかを語っていました。
でも……本当は誰ともお付き合いしたことがなかったんです。
恋愛経験が乏しいことをバレたくなくて、嘘に嘘を重ねていました。
ですが、あるとき行動でバレてしまいました。
嫌われてしまう！　そう思ったのですが、
一切そんなことはなく、彼は温かく見守ってくれる優しい人でした。
若さ故の恥じらいだったのかもしれませんが、
今思えば最初から素直になっていれば良かったなと思います。

（36歳・介護職）

わかります。恋愛経験が少ないって、なんだか言いづらいんですよね……。でも相手のことが好きだったら、そんなことって意外と関係ないものです。

私の歳は……

友達との飲み会で出会った、ちょっといいなと思ってた人がいました。
年齢を聞いてみると、なんと9歳も年下。
そんな彼から「〇〇さんはいくつなの？」と年齢を聞かれて、
どうしても言いたくなかったので「年上だよー」とだけ言い、
具体的な年齢は言わずにしばらく濁していました。
すると「小学校は被ってる？」と聞かれ、
咄嗟に｢被ってるよ！｣と嘘を言ってしまいました。
彼のことは気になっていましたが、
嘘をつき続けていく自信がなくて、結局あきらめました……（笑）

（33歳・営業）

年齢って言いづらいんですよね。年上だと特に……。嘘をつき続けるのは大変ですので、諦める決断は賢明だったのでは？

結婚なんて……

友達以上恋人未満のセフレと、身体だけの関係はやめて
そろそろちゃんと付き合いたいなぁと思っていた頃の話です。
私は20代後半で、彼とのセフレ関係も3年目。
関係が長いからこそ、なかなか彼にこの関係をどうしていくのか
深く聞けずにいました……。
あるとき意を決して、軽い感じで（試す感じで？）、
「〇〇くんは、いつごろ結婚したいとかあるの？」と質問したら
「結婚は全然興味ないわ～。」とはっきり言われてしまいました……。
だから咄嗟に「そうなんだ！私も！」と嘘をつきました。
それから、徐々に彼とは疎遠になりました。
好きだったけど、嘘で返すしかなかった当時のことを思い返すと
今も少し切なくなります（笑）。

（35歳・医療関係）