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【第三回】婚約した人が実は既婚者だった! 「独身偽装」について考える

【特集】わたしらしい恋の愉しみ方

ひろたかおり(恋愛コラムニスト)

10代や20代前半の頃はドラマや漫画の中の話だった「不倫」が、年を重ねるにつれて身近なところで話を聞く機会があったり、友人が不倫していたりと、本当にあるんだ! と実感することが増えていきませんか? でも、実際に不倫をしたらどうなるのか……その行く末までを聞いた事がある人は少ないかもしれません。今回は弁護士の濵門俊也先生に、不倫について気になる事柄をインタビュー。全3回でお届けします。

裁判に必要な費用について

濵門弁護士
訴訟費用だけ考えるのだったら、いくらもかからないのですよ。収入印紙代と郵便切手代がかかるだけで。数千円とか数万円の世界です。一番かかるのが弁護士費用なのですね。ちなみに、弁護士費用は訴訟費用ではありません。
ひろたかおり
弁護士にかかったお金を相手に請求はできないのですよね?
濵門弁護士
損害の金額の一割程度を弁護士費用として乗せて請求することはありますが、それは本来の弁護士費用とは違うものです。訴訟費用というものに弁護士費用まで含まれる、と考える人は多いですが、基本的にそれは違うと指摘しておきたいですね。
ひろたかおり
裁判をしても勝てば弁護士費用は回収できるだろう、とはならないのですね。
濵門弁護士
はい。本人訴訟が認められるからです。本人でできるわけで、代理人をつけるのは必要経費という考え方です。

訴訟は戦い!?

ひろたかおり
私は訴訟の前に内容証明から出すものだと思い込んでいました。
濵門弁護士
そうではないですね。訴訟は戦いなので、相手に準備の期間を与えてはなりません。先制攻撃が効くわけです。
ひろたかおり
いきなり訴状を送りつけてダメージを与えると。いきなり訴えられたら弁護士を探すだけでかなり労力を使うから、大きなダメージがあるなと実感しています……。
濵門弁護士
内容証明から出していくのは丁寧だし、そこからいく人が圧倒的に多いと思うのですが、それもケースバイケースです。内容証明を読んでくれて、ちゃんと対応してくれそうな人だったらそっちのほうが早いわけですよね、裁判やるより。
ひろたかおり
裁判に行く前に決着がつくイメージです。
濵門弁護士
でも、訴訟を起こしたほうが早くないかっていう人もいるのです。相手方のキャラクターに応じて使い分ける感じです。
ひろたかおり
そういうことも、自分で判断せずに法律のプロである弁護士にお任せするのが良いですよね。
濵門弁護士
完全にお任せしていただくわけではありません。意見をすり合わせないといけませんからね。
ひろたかおり
なるほど。相性のいい弁護士を見つけることも重要なのだなと思います。ありがとうございました。

想像と現実は違う

全三回を通して、弁護士の濵門俊也さんに不倫に関するさまざまなことを教えてもらいました。

不倫をしてしまった、また、夫が不倫していてそれが分かった場合、多くの人が気になるのが慰謝料の請求や裁判についてだと思います。

本来ならそう機会の訪れることはない慰謝料の請求や裁判は、ひとりで進めるには未知なことが多く、大きなストレスやプレッシャーを抱えるものです。

濵門弁護士にお話を伺うと、現実は想像以上に厳しい実態があること、思い通りには進みづらいものであることが分かりました。ひとりで悩むより、法律の専門家である弁護士の力を頼るのが正解なのだと実感します。

そして、そもそも不倫は人の道から外れた関係であり、最初から踏み込まない意識も重要です。巻き込まれてしまった場合は、自分が取れる手段について弁護士などにしっかりと相談し、後悔の無い選択をしたいですね。

(監修:濵門俊也、取材・文:ひろたかおり、イラスト:タテノカズヒロ)

※この記事は2023年01月22日に公開されたものです

ひろたかおり(恋愛コラムニスト) (恋愛コラムニスト)

1977年生まれのライター。主に恋愛系(復縁や不倫、男性心理など)や夫婦問題(コミュニケーションや仮面夫婦など)について書いています。37歳で出産し、一児の母です。人生のモットーは「自分の幸せは自分で決める」。

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