お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

【File32】私らしさを愛するためのメイクを見つけたコスメメーカー広報の場合

#私たちのしごとバッグ

ミクニシオリ

いつも輝くあの人は、仕事でどんなバッグを使っているんだろう? バッグとその中身は、仕事への姿勢や価値観を映す鏡。企業で働くマイナビウーマン世代の女性をインタビューし、彼女たちの仕事バッグをのぞく連載です。

私たちが日々何気なく手にとっているコスメも、誰かの努力の結晶で作られているということを感じさせるエピソード。実は、伊勢半にとってリップや口紅は会社のルーツともいえるアイテムだという。

伊勢半は2025年に創業200周年を迎えます。伊勢半の始まりは、江戸時代に紅を作っていた紅屋だったんです。明治以降、総合化粧品メーカーとして舵を切っていきましたが、これまでもリップや口紅で多くのヒット商品を出していて、ひと際思い入れの強いカテゴリーです。日本の紅づくりの文化を絶やさないため、南青山にある紅ミュージアムで紅や日本の化粧文化の普及活動を続けています。

もちろん社会も変わって、日頃から紅を使う人はあまり多くないかもしれません。でも私たちは日本の化粧文化と歩み続けてきた歴史を持っています。その知識と経験は、これからもどんどん商品開発に生かしていきます」

伊勢半がこんなにも歴史の深い企業であるということを、知らなかった人も多いのではないだろうか。伊勢半が運営している紅ミュージアムでは、紅だけでなく昔の化粧品がたくさん展示されているそう。

「マスク生活の中で、リップ市場は一時かなり低迷しました。それでも私たちは、リップアイテムの開発を諦めたくなかった。『リップアーマー』は、そんな伊勢半のプライドをかけた商品でもありました。

リップメイクで顔が明るく華やかに見えると、気持ちも元気に明るくなりませんか。私自身メイクにあまり興味が無かったところから、伊勢半に入って気分に合わせてリップを変える楽しさも知りました。そんな気持ちを皆様にもお届けしていきたいです」

化粧品メーカーというと、社員たちはメイク上級者ばかりなのではないかとも想像したけれど、伊勢半ではそんなこともないよう。

伊勢半のコーポレートブランドKISSMEは「私らしさを、愛せるひとへ。」というメッセージを掲げている。それが社風にも表れていて、TPOを踏まえれば、すっぴんをはじめどんなメイクでも出社OKなのだそう。流行やマナーだけでなく、自分らしさも大切にしてほしいという会社のポリシーの現れだ。

「ここ最近、メイクは肌になじむくすみ系カラーが人気です。優しい色味に合わせて、マスカラもブラウン系やカラーマスカラが人気ですが、『やっぱりまつげは黒でぱっちりにしたい』という要望も増えています。

パーソナルカラーや顔タイプなど、好み以外のメイクハウツーでアイテムを選ぶ方も増えていますが、自分に似合うもの、そして自分が好きなものを、皆さんが自由に選びメイクを楽しめるといいなと思います

メイクに対し「上手くならなきゃ」という気負いがあった人もいると思う。流行や人気のアイテムを意識するのもいいけれど、流行りを詰め込んだ上手なメイクが、自分らしくいられるメイクとは限らない。

メイクはきっと本来、私たちを少しごきげんにしてくれるツールの一つであるはず。「この色、良いな」と思えた時の、あの気持ちを大切に、気分を上げるメイクと生きていきたいと思った。

※この記事は2022年12月26日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ。2017年にライター・編集として独立。芸能人やインフルエンサー、起業家など、主に女性に対するインタビューを多数執筆。恋バナと恋愛考察も得意ジャンル。ハッピーとラッキーがみんなに届きますように。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

この著者の記事一覧 

SHARE