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無理にリラックスしようとしない。高橋一生の「疲れた心の整え方」

【特集】とっておきの、冬ごもり。

ミクニシオリ

こたつに入って、みかんを頬張って、推しのドラマを観る。冬のおうち時間って、ほんと最高ですよね。もちろん、それだけでも至福のひとときですが、せっかくだったら愛しの冬ごもりをアップデートしてみませんか? 最新の巣ごもりグッズからおうちステイを有意義にしてくれるサービスや時間の使い方まで、編集部が"冬ごもり"のトレンドを徹底リサーチ。わたしだけの「とっておきの、冬ごもり」を見つけてみましょう。今回は、おうち時間にぴったりのAmazonオーディブルで「騎士団殺し」の朗読を務めた高橋一生さんにインタビューしました。

運動とエンタメでカロリーを消費して、眠りにつく

――高橋さんは気持ちや自分のコントロールがかなり上手なように感じました。気持ちのオンオフをつけたり、心を落ち着けたりするのにコツはありますか?

人間はどうしても、気力があると考えてしまうと思うんです。気力が余っている時はあえて何かをし続けて、なんの考えも出てこないというところまで動き続けてしまえばいいと思います。思い悩むこともくたびれることも、エネルギーを消費すること。そのエネルギーがなくなれば、すっと眠れたりするものなんです。

僕は、ちょっと嫌だな、ストレスだなということがある時こそ、身体を動かすんです。そうしたらそのうち何も考えなくなって、そのまま寝てしまいます。どうせ考えても解決しないので、とにかく時間が過ぎるのを待つのが、一番心の健康につながるんじゃないかなと。

――たしかに忘れようとか寝ようなど、思えば思うほど神経質になって心も体も疲れますよね。体力的に疲れちゃえば、頭が動かなくなって心は休まるかも。

本を読むのも音声を聞くのも、エネルギーの分散には良いと思います。そっちで頭のカロリーが消費されると、他のことを考えなくなる時もあります。自分のことばかり考えていると、ない答えを求めてしまうので。

娯楽やエンタメが存在しているのは、自分から気をそらすためなんじゃないかと思う時もあります。他の世界への逃避は悪いことじゃないし、そうやって少し気をそらすと、せかせかしないで済む時があると思います。

おうち時間の過ごし方だけでなく、「リラックスできる自分のつくり方」まで教えてくれた高橋さん。少し休みたいな、そう思った時こそ、エンタメを使って他の世界に逃げてみる。そんな時、物語を届けてくれるのが高橋さんの声だったら……もっと、別の世界や、自分とは違う生き方の主人公に没頭できるような気がした。

イヤホンでノイズをキャンセルして聞くのもいいし、スピーカーのサラウンド感を楽しむのもいい。耳に残る高橋さんの声は、繊細すぎる私たちを包み込んでくれる。今夜は、ドラマや映画でなく、高橋さんの声で『騎士団長殺し』を聞いてみたい。

Amazonオーディブル『騎士団長殺し ―第1部 顕れるイデア編(上)―』

Amazonオーディブル『騎士団長殺し ―第1部 顕れるイデア編(上)―』

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配信日:2022年12月28日
著者: 村上春樹
ナレーター: 高橋一生
作品ページ:https://www.audible.co.jp/pd/B09QW1XVLP

 

 

 

※この記事は2022年12月16日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ。2017年にライター・編集として独立。芸能人やインフルエンサー、起業家など、主に女性に対するインタビューを多数執筆。恋バナと恋愛考察も得意ジャンル。ハッピーとラッキーがみんなに届きますように。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

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