【File30】アナウンサーと二足の草鞋でも元気に働く複業OLの場合
今井さんは去年、石川テレビ所属のアナウンサーからフリーアナウンサーに転身し、PR TIMESでの会社員生活のために東京へ。二足の草鞋を履く生活を始めてからは、平日は会社で働きながら、業務後や土日に、アナウンサーとしてのお仕事を入れている。
「学生時代からアナウンサー志望だったので、新卒採用の時はテレビ局しか受けていなかったんです。でも、変化の多い時代に『このままテレビ局という特殊な環境だけで働いているだけでいいのかな』という不安を持つようになって。この先いつか結婚や出産をするかもと考えた時にも、もうひとつ武器が欲しいなと思ったんです。
そんな時、代表の山口からのスカウトでPR TIMESに出会いました。もちろん未経験の業界や職種に不安はあったけど、PRの仕事もアナウンサーの仕事も、ものやサービスの良さを人々に伝えるお仕事なので、思った以上に楽しみながら生活しています。アナウンサーの仕事は趣味の延長のようなものなので、土日のお仕事も苦じゃないですね」
持ち前の素直さやポジティブさで、会社やアナウンサーのお仕事で出会うさまざまな新しいアイテムたちを、柔軟に受け入れて好きになっていく今井さん。だからこそ多趣味で好きなものも増えていくという。
「でも、自分の美学みたいなものがあるんですよ。ただ、みんながいいと言っているものをいいと思うというわけでなく、自分がいいと思えたら愛せるんです。信頼している人からもらうものは、その人への愛があるから愛せたりもします。
お仕事で世の中に情報発信する時は、そういうストーリーや背景も情報に乗せられるようにしたいと思っています。私自身、店頭で商品を見るだけでは分からない、そこに込められた想いや背景を知ることができるのがプレスリリースだと思っているので、何か欲しいものがある時はまずプレスリリースを検索するんです」
プレスリリースには、作り手の想いが詰まっている。商品そのものの良さだけでなくその背景が分かると、買ったものへの愛着も深まりそう。
PRに携わるお仕事はすてきだけど、20代後半になってからの、移住を含める転職活動にはきっと勇気が必要だったはず。ポジティブそうに見える今井さんだけど、ダメな部分も自己肯定しながら生活しているという本音も明かしてくれた。
「転職はかなり勇気が必要でした。もともと根底にはネガティブな自分がいるので、社会人6年目から初めての仕事がちゃんとできるかも不安でした。よく前向きそうに見えると言われるんですけど、そういう自分を演じるようにしているんです。そうすると、実際にポジティブになれて、だんだんその姿も本当の自分になってくるんですよ。
一方でなまけ者でだらしないのも本当の私なんですけど、プライベートではそういう自分も許しながら、誰かの前では笑顔でいられるように。未来の自分のためになる選択には、ポジティブになれるようにがんばっています!」
誰にだってダメな部分もある。今井さんにとっては複業が、そんな自分の肯定にもつながっているという。
「企業広報とアナウンサーの仕事は、似ている仕事だけど目線が違うんです。プレスリリースや広報PRに関わるようになってから、情報をメディアに取り上げてもらう大変さを知って……アナウンサーとして伝える情報にも、これまで以上の重みを感じるようになりました。
それにシンプルに飽き性なので、目線の違うお仕事を2つしていると、常に新鮮な気持ちになれますね。どちらか行き詰まったとしても、別のことを考えられるのがリフレッシュになるんです。いろんな顔を持てることが、ポジティブの演じやすさにも繋がるのかも」
学べる環境に身を置くこと。新しいことをやってみること。ずぼらな部分もあるという今井さんにとって、それらの選択を一瞬億劫に感じることもあるという。
それでも、やってみたら新鮮な学びがある。そうして明るく振る舞える自分を、好きだと思えて笑顔になれるのが、今の今井さん。
面倒に見える選択肢も、トライしたら楽しめることもある。すてきな働き方をしている今井さんがバッグを持つ姿に、私もなんだか憧れてしまった。
※この記事は2022年10月31日に公開されたものです