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ゴールがないから楽しい。臼田あさ美流「おでかけライフハック」

【特集】夏とおでかけと、いやし時間。

マイナビウーマン編集部

取材・文:ミクニシオリ
撮影:大嶋千尋
編集:杉田穂南/マイナビウーマン編集部
ヘアメイク:秋鹿裕子
スタイリスト:山口香穂

天気も安定してきて、おでかけにちょうどいい季節がやってきた。こう天気がいいと、家の中にこもっているだけじゃ、もったいない気がしてくる。どこかに出かけたいけれど、行きたい場所が思いつかない。それならと、新しいことに挑戦し続ける人に「今行きたいおでかけスポット」を聞いてみることにした。

お話を聞かせてくれたのは、女優の臼田あさ美さん。女優として活動しながら、現在は一児の母として子育てにも奮闘しており、その日々が見えるSNSがここ数年、女性からの支持を集めている。

臼田さんは仕事と育児を両立しながら、休日を満喫できているのだろうか。そう質問してみたら、意外な答えが返ってきた。おでかけスポットを伺ったつもりが、いつの間にか臼田さんに「おでかけの楽しみ方」と「楽しみの見つけ方」まで教わってしまった。

新しいチャレンジも、素直に楽しむ

臼田さんはBSテレ東にて7月4日からスタートした『ちょい釣りダンディ』というドラマに出演するにあたって、釣りを本格的に経験されたそう。釣りの経験はほとんどなかったというが、新しいチャレンジを素直に受け止めながら、臼田さんの中に生まれた”釣り革命”の話をしてくれた。

「今まで私が少しだけやったことがあった釣りって、船の上で装備をしっかりしてやる釣りだったんですよね。服も防水でかわいい感じではなくて、帽子にサングラスをして……みたいな。ダンディなおじさまの趣味というイメージもあって、役をいただいた時は”自分とはかけ離れているけど大丈夫⁉”というのが正直な気持ちでした。

でも、今回作品を撮るにあたって、釣りのレッスンに行きました。で、並びで釣りをしていた方たちを見たら、竿だけ持って、他はリュック一個で来ていて。そのまま街にも行けちゃいそうなくらいおしゃれな感じだったんです。

みなさんサッと竿を振って、釣れないなと思ったらすぐ、好きに移動していく姿を見て、私のイメージとは全然違うくてびっくりしました。教えてくれた講師の方もおしゃれなセットアップを着ていて、釣りってこんな感じでできちゃうんだ! って。もう、釣り革命みたいな驚きがありました(笑)

小さい頃はやったことがあるようなことでも、大人になってから経験しなおすと、当時とは全然違う印象を持つこともある。変化に柔軟で偏見を持たない姿勢に、かわいらしさも感じた。

「『ちょい釣りダンディ』で演じさせていただく主人公の凪子は、忙しく働きながらも趣味である釣りという余暇にも全力になれる女性。私自身、日々子育てしながらも、無理やり時間を作ってでも好きなこともしたいタイプで、余暇の時間を楽しんでこそ他のこともがんばれると思っています。だからこそ、凪子の無駄なく日々を楽しむ生き方にはとても共感しました」

仕事と子育ての両立。大変だけど、全力で楽しみたい

臼田さんには今、3歳になるお子さんがいらっしゃる。母として家庭を守りながら仕事を両立しているのもすごいですよね、と聞くと、これまた素直で、それでいて前向きな意見が返ってきた。

「いや〜、正直めっちゃ大変ですよ。世の中の働くお母さんたちはいつそんなにお肌をきれいにしてるの! って感じです。同業の方たちも、いつセリフ覚えてるんだろうとか。

でもまあ、とにかくがむしゃらに一生懸命働いて、一生懸命食べて、寝て、たまに遊んで。私にとってはそれが一番体も心も元気になって、美容にもいいのかもなあと自分で腑に落としていますね。私はこのライフスタイルを、割り切って全力で楽しめればなと。

といいつつ、日々のことで言うと、趣味の動画を漁りたいとか、そのくらいのレベルの余暇に癒やされているんですけどね。韓国カルチャーが好きなので、推しのアイドルの動画を見たり、韓国のバラエティや音楽番組を見たりもします」

趣味も仕事も家族との時間も、全部があってこそ臼田さんの心の健康が成り立っているという。忙しくしていると、ついつい余暇を特別扱いしたくなったり、逆に平日を思いっきり憂いてしまったりもするけれど、臼田さんにとってはどちらも日常の延長なのだ。

でも私、こう見えてフットワークも軽いしアクティブな方なんです。休日は娘と、気になるところに車でビューンと行っちゃうことも多いです。私も娘も自然がある場所が好きなので、近所の小さい川まで自転車で行って、裸足で入って遊ぶこともあります。同じくらいのお子さんがいる友達と情報交換をして、常に公園や自然スポットを探しています。

私は千葉の松戸市出身で、育った環境は自然が多くなかったんです。だからか、都会で暮らすようになってから、より自然が恋しくなりました。

義実家がやっている畑に野菜を取りに行くこともあるんですけど、自然に触れていると日の移り変わりを感じてリラックスできるし、いつもより余計なことを考えないで済む気がして。心も体も健康になった気がするし、人の集まるところより、“自分で見つけた自然スポット”の方が特別感があってよくないですか?

行き先を決めないおでかけで、想定外を楽しむ

小さな発見を楽しめる臼田さんは、新しい場所や新しい体験を楽しめるポテンシャルが高そうに見えた。そんな彼女におでかけのおすすめスポットを聞いてみたら、臼田さんらしい遊び心のある「おでかけの楽しみ方」を教えてくれた。

「一番すすめたいのはよく行く川があって場所は言えないのですが、誰もいなくて最高なんです。でもそうだな〜、たまには行き先を決めないで、“行き当たりばったりのドライブ”をするのもいいですよ。

行きたい場所を決めすぎちゃうと、途中で渋滞してたどり着けない場所があった時とかに、悲しくなるじゃないですか。でも、“どこでもいいかな”と思っていると、見当たった道の駅で果物を買って、そのまま剥いて食べちゃえ! みたいな想定外も楽しめるんですよ。楽しむゴールを高く設定しすぎないのも、ライフハックなんじゃないかな

どんな場所だって、捉え方や楽しみ方しだい。そんな、おでかけのハッピーな捉え方を教えてもらったところで、最後に”もし好きなだけお休みが手に入るとしたら、一番行きたい場所はどこですか”と聞いてみると……。

「え〜! 日々日常に追われすぎてて、もうその感覚忘れちゃったかも……。でも、休みがあったとしてもやっぱり、いつもの休日みたいな自然がある場所に行きたいな。いいホテルでディナーするような余暇より、キッチンのある家で家族と料理したり、目の前に海がある旅館でサンダルに素足ででかけたりとか、そういう普通のね。

韓国にも行きたいけど、ハードスケジュールなのも大変ですしね。毎日も長いお休みも、いつもの自分らしく楽しめたらいいのかなと思います」

おでかけも子育ても特別扱いせず、自分のライフワークとして自然に受け止めている臼田さん。だからこそ、趣味を全力で楽しむ休日にも、目的を決めず行き当たりばったりに過ごす休日にも、良し悪しの優劣はない。後付けでも良さが見つけられたら、どんな場所もすてきなおでかけスポットになる。

わたしも、わたしらしい余暇の形を見つけたくなってきた。週末は、どこにでかけよう。無理なく自分らしい範囲で、小さな楽しみを発見できれば、どこにでかけても楽しいはずだ。

『ちょい釣りダンディ』

ⓒ阿鬼乱太(秋田書店)2019/「ちょい釣りダンディ」製作委員会2022

原作:阿鬼乱太『ちょい釣りダンディ』(秋田書店「ヤングチャンピオン・コミックス」刊)
放送日時:BSテレ東 2022年7月4日放送開始、月曜深夜0時00分~0時30分
ひかりTV&ひかりTV「釣り楽ライフ」にて1週間先行配信
出演:臼田あさ美 太田莉菜 上地雄輔 他

※この記事は2022年07月15日に公開されたものです

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