ネット用語「情弱」の意味は? 由来と使い方
「情弱」の類義語は?
次に、「情弱」という言葉の類義語についても見ていきましょう。
「情報難民」
「情報難民」は、神戸女学院大学の名誉教授である内田樹氏が造った言葉です。次のような意味があります。
マスメディアに対して批判的で、インターネット上の情報は無批判に受け入れてしまう、情報リテラシーの低い人。マスメディアの言説を拒絶することで自分に批評力があると思い込み、インターネット上に流れる情報、特にマスメディアの言説に対して否定的な情報については、その信憑性を吟味することなく受け入れてしまう。
(『デジタル大辞泉』小学館)
また、総務省の推進する「情報難民ゼロプロジェクト」においては、災害時に必要な情報を入手・理解しづらい外国人や高齢者を指して「情報難民」という言葉が使われています。
「情報(IT)リテラシーが低い」
リテラシーの意味を調べてみると、以下のように解説されています。
おおむね「知識や情報を有効活用できる能力」という意味合いで用いられる表現。
(『実用日本語表現辞典』)
情報リテラシーとは、多数ある情報源の中から自分が求めている情報を効率良く見つけ出し、正しく活用できる能力のこと。
ITリテラシーは、情報収集の手段としてパソコンやインターネットを駆使する能力、あるいはそれらの機器を用いて知識を得る能力を指して用いられる言葉です。
「情報リテラシーが低い」、「ITリテラシーが低い」と「低い」をつけて使うことで、「情弱」とよく似た意味を持つ言葉になります。
「パソコンがうまく使いこなせない」
最近では、情報を入手する手段として、パソコンをはじめとする情報通信機器を使うことが身近になりました。
その一方で、そうした機器を使いこなせないと有用な情報にアクセスしづらく、さまざまな面で不利になるといった状況も生まれています。
このことから、「パソコンやその他のIT機器をうまく使いこなせない」ということは、「情報弱者」であることとほぼ同義といえるでしょう。
「情弱」の英語表現は?
「情弱」すなわち「情報弱者」は、英語では「information poor」と表現されます。
informationは、「知識・情報」などの意味を持つ英単語です。
poorは「乏しい・劣っている・不得意な」などと和訳されます。
「情報弱者」の対義語「情報強者」は、英語では「information rich」です。
また、「情報格差」は「digital devide」(デジタル・デバイドもしくはデジタル・ディバイド)と英訳されます。