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「淡々と」の意味は? 使い方や類語を解説

前田めぐる(ライティングコーチ・文章術講師)

漢字間違いが多い「淡々と」と「坦々と」の違いとは?

「淡々と」と同じ音を持つ言葉に「坦々と」があります。

文字にすると違う言葉であると分かりますが、耳で「たんたんと」を聞くと、どちらの文字なのか、すぐに判断しにくいのではないでしょうか?

「坦々と」の意味は「変化がなく平凡な様」

「淡々と」と「坦々と」はどう違うのか? 「坦々」を引いてみます。

たんたん【坦々】
場面・道路などが平坦なさま。転じて、変化なく平凡に過ぎるさま。
(『広辞苑 第七版』岩波書店)

平坦の「坦」を重ねる「坦々」は、文字通り起伏や変化がないことを表すものです。

転じて、「坦々と」は、道や場面、展開などに変化がなく、無事に、あるいは平凡に過ぎる様子を表す言葉です。

また「坦々」は、常用漢字外なので新聞や公文書ではひらがなで「たんたん」と表記されます。

「淡々と」と「坦々と」の違いは?

「淡々と」と「坦々と」のどちらも「たんたんと」と読みますが、その意味は微妙に違います。

「淡々と」は、「色や態度があっさりしている様」を、「坦々と」は「起伏がなく平らな様、物事が平凡に過ぎる様」を意味します。

以下に、意味と例文を整理します。

「淡々と」は「色や態度があっさりしている様」

「淡々と」は、淡くぼんやりしていることから、次のような状態を表現できる言葉です。

・色や風味があっさりしている

・態度があっさりしている

《例文》

淡々として風雅な和菓子だ。

・彼は、仕事で失敗しても淡々としている。

・彼女は、自身の波乱万丈の人生について淡々と語った。

「坦々と」は「起伏がなく平らな様、物事が平凡に過ぎる様」

「坦々と」は、起伏がなく平らなことから、次のような状態を表現できる言葉です。

・大地・平野・地面・道路がどこまでも平坦である

・時間や物事の流れが大した変動・起伏なく(無事に)過ぎる様子

《例文》

・見渡せば、坦々とした平野がどこまでも広がっていた。

・あまりにも坦々と進む試合運びに、観客も帰り始めました。

・他人から見れば、坦々とした日々の連続かもしれない。

「たんたんとした口調」の場合、どちらの言葉を使うのか?

以上のことから判断すると、「たんたんとした口調」と平仮名で書かれている場合には、「淡々」を使うのがふさわしいでしょう。

ただし、言葉の発音に抑揚がなく、平らな道のように感じさせる口調だという意味でなら、「坦々とした口調」と書けないわけではありません。

表現する対象が「色・味・時間・日々・口調」など抽象的である場合、「淡々と」「坦々と」の書き分けは、主観に左右されることがあるので注意しましょう。

一方で、「たんたんとした道」は、「坦々とした道」です。「淡々とした道」とは書けません。

表現する対象が、「土地・道路」など物理的な物である場合には、明快に書き分けられます。

次ページ:同義語として誤用されやすい「淡々と」と「粛々と」の違いとは?

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