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アラサー処女率は3人に1人。経験がないことに悩む女性たちへ

鈴木涼美

あなたは「アラサーで処女であること」に悩んでいませんか? 昨今の25~34歳の処女率は約3人にひとり。「処女が恥ずかしい」「男性からどう見られているか気になる」と悩む女性たちへ、元AV女優で作家の鈴木涼美がコンプレックスとの向き合い方を伝えます。

処女のコンプレックスと向き合うには?

特に悩んでもないし、生きづらいとも感じていない場合は問題ないと思いますが、処女であるという事実が自分にとって重いのであれば、その事実との向き合い方を考え、気持ちを軽くする必要がありそうです。

人に言えないコンプレックスや悩みは、仕事や生活のパフォーマンスを下げたり、自己評価を不当に悪くしたり、本来できたはずの選択をできなくしたりすることがあるからです。

ここでは実際に性的なコンプレックスや悩みと向き合っている人の例も交えながら、気持ちを軽くするティップスを挙げてみようと思います。

(1)自分の価値や需要に気づく

私の友人で、長らく毛深いこと、剛毛なことをすごく気にして生きてきた女性がいます。

脱毛すれば済む話、と思えそうですが、一度経験したら毛が太いせいか痛みが耐えられないほどで、さらに、特にアンダーヘアは剃ってしまうと坊主頭のようにジョリジョリになって余計不快。

そのことで恋愛やセックスに対してもとても後ろ向きでした。

彼女はその後、AV業界に入っていくのですが、そこで毛深い女性マニアの人たちが思いのほか世の中にいることを実感し、彼女だからこそ活躍できる仕事が後を絶たないほどあるということを知ります。

男性が自分の欲望に正直になるAVの世界は、捨てるところがないほど細かいマニア向け商品が存在するため、特殊なコンプレックスもすべて無効化する世界といわれています。

つまり視野を広げれば、必ずしもステレオタイプの女性が好まれるというわけではないことに気づき、処女である自身の価値を自認できるかもしれません。

(2)性的嗜好を知る

そもそも、自分の中に男性と肌を重ねたい、男性に抱かれたい、といった欲望があるのでしょうか? 割合的には少ないですが、世の中には恋愛やセックスに対して興味や欲望を抱かない無性愛者と呼ばれる人がいます。もちろん、性愛の対象が同性であるレズビアンの人もいるでしょう。

現代は結婚して子どもを産まなくては世間につまはじきにされるような世の中ではありません。無性愛者でもレズビアンでも、自分の性的嗜好を正しく認識していれば、充実した生活を送ることは十分可能なはずです。

もし、そもそも男性とのセックスに興味がなかったり抵抗があったりする場合は、そういったさまざまな性的嗜好の人たちと交流するか、文献などを調べて、本来自分がどんな欲望を持っているのか持っていないのか、考えてみるのはいいことだと思います。

性の世界は本当に千差万別です。知識としてどんな嗜好の人がいるのか調べるだけでも、自分の持つ性的な劣等感が特殊でもなんでもないことがよくわかります。

(3)自分の目的を知る

私の友人で10年以上彼氏やパートナーがいない人がいます。

決して容姿に恵まれないとか、性格に大きな問題があるとかいうわけでもありません。最近ではマッチングアプリを使ったり、婚活パーティに参加したりもしていますが、それなりに男性から一対一の食事のお誘いを受けることもあるようです。

それでも食事以上の関係に進まない。なぜか。

彼女のほうが男性を切り捨ててしまうのです。

理由はそのときによってちがいます。生活能力や年収に不安がある、実家との関係に問題がある、容姿や服の趣味が気に入らない、デートがスマートじゃなかった、失礼なことを言われた、仕事がうまくいっていない、などなど。

彼女の問題は、おそらく自分が何を目的に男性と会っているのかイマイチ整理できていないことです。

どうしても結婚がしたいのであれば服の趣味などどうとでもなるし、ただ素敵なデート相手がほしいなら実家の事情など関係ない、セックスをしたいなら年収を不安に思う必要はない。

男性と出会いがない、と言い切っている人にありがちな傾向ですが、自分の目的としてはあまり関係ない短所を見つけて男性を切り捨ててはいませんか?

目的がはっきりしていないと、実は目的に合致した相手であっても無駄な理由で対象から外してしまうことがあるのです。自分がただセックスをしてみたいのか、寂しいときにそばにいてくれる相手がほしいのか、子供を作りたいのか。

真の目的をよく考えておくと、男性との関係の深め方が変わってくるはずです。

(4)日本を飛び出す視点を

劣等感なんていうものは、そもそも前提となる社会や文化が変われば一気に逆転する可能性がものすごく高いです。

それこそ、太っている女性がものすごくモテる国があるのは有名ですが、未婚で性経験があれば罰せられる対象になってしまう文化だってあります。国際結婚や多文化との恋愛が当たり前に存在する昨今、宗教的な理由で性経験がネックとなり、好意を持っていた相手と結ばれるチャンスを逃す場合だってあるわけです。

そういった考えに立てば、自分は日本人という括りの中で、あらゆる文化や宗教の人との恋愛に開かれていることに気づくはずです。

実際、私の友人の妹はお互い性経験がないままに、同じ日本人ですが敬虔なカトリックのレストランオーナーと27歳で結婚し、子宝にも恵まれました。

モテるというのは自分のモテる場を知ることだ、という考え方があります。自分が喜ばれる特定の場所があるなら、その中で存分に価値を発揮するのはとてもワイズな方法です。

(5)キャラクターにするのも一手

性的嗜好や性経験を他人に伝えるかどうかはまったくもって個人の自由です。

同性愛をカミングアウトしている人もいればしない人もいるし、デブ専ジジ専といった好みも開示しているか否かは人によります。

どれだけ性経験をしているか、していないか、といった事実だって無理に人に伝える必要はまったくないけれど、あえて言ってしまうことで自分の中の悩みがなくなる、というタイプの人もいます。

男性では「童貞キャラ」を自分の強い個性にしている芸人さんやミュージシャンは多いし、女性でも経験がないことを自分のキャラクターにしている人もいます。

かつて「恋のから騒ぎ」という、素人の美女たちが恋愛についてトークするテレビ番組が流行したことがありますが、その中でも時折、男性と付き合ったことがないというのをネタにトークをする女性はいました。

気持ちがラクになることのほかに利点があるとすれば、性的に擦れた女性の中で差別化できることと、それに食いついてくる男性を一挙にゲットできることです。

処女をカミングアウトすることで、友人たちが「私の友人でバージンの子がいて」という話を外でできるようになり、「その子紹介して」と頼む男性との出会いが増えることはありそうです。

性の多様性におののけ

ここまで、性や恋愛の世界でいかに「一般的な価値観」というのが無意味かは紹介できたと思います。

性の好みが人の数だけ存在することを思えば、性経験のあり方だって人の数だけあるのは当たり前で、どんな体も性の世界では好まれる対象になりうるということでもあります。

コンプレックスがあるとしたら、それは自分の視点が狭いだけ、と考えるべきだと私は思います。

多くの知識を仕入れることで、自分に対して不当な評価をすることをやめて、自分の個性や価値を捉え直してみてください。焦って性経験することより、ひっそり劣等感を持ち続けることより、生活や気持ちを豊かにするはずです。

(鈴木涼美)

※画像はイメージです

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