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アラサー処女の割合は3人に1人!? コンプレックスの理由と向き合い方5つ

鈴木涼美

あなたは「アラサーで処女であること」に悩んでいませんか? 昨今の25~34歳の処女率は約3人に1人。「処女が恥ずかしい」「男性からどう見られているか気になる」と悩む女性たちへ、元AV女優で作家の鈴木涼美さんがコンプレックスとの向き合い方を伝えます。

日々新たな出会いへの期待を胸に、街を闊歩していた10代や20代になったばかりのころ。

一方、アラサーにもなれば出会い限られてくるし、ちょっといいななんて思う人がいても既婚者だったり彼女がいたりするし、そもそも想いを寄せたところでそうそううまくなんていかない、とネガティブに学習してしまって、恋愛に対して皮肉な気持ちになるのはよくわかります。

特に長らく恋愛やセックスから遠ざかってしまうと、それらは私には関係のないことなんだ、と後ろ向きに小さく絶望してしまいがちです。

今回は、アラサー処女の実態やコンプレックスとの向き合い方を考えていきます。

アラサー処女とは?

まずは、アラサー処女の実態をひも解いていきます。

アラサー処女とは、その名の通りアラサー(一般的には20代後半~30代前半)でセックス未経験である女性のことです。

俗には「やらみそ(=やらずに三十路)」などと表現されることもあり、30歳で未経験かどうかを1つの区切りとして考える人もいるのでしょう。

参考記事はこちら▼

処女の定義や非処女と何が違うのかを、医師の宋美玄さんが解説します。

アラサー処女率は「3人に1人」の昨今

実は日本人で、性経験がない成人女性というのは少なくありません。

厚生労働省の2015年の出生動向基本調査を見ると、25~29歳で性経験のない女性の割合は32.6%。30~34歳でも31.8%。アラサー女子の実に約3人に1人がセックスの経験がないということになります。

男性の場合もそうなのですが、90年代までの経験率というのは基本的に微増を繰り返しており、未経験のまま30代になる人は減少傾向にありました。しかし、2000年ごろを境にその傾向が止まり、性経験のないアラサー割合は増えている傾向にあるのです(※一部減少している年もあり)。

「昔の処女」と「今の処女」は異なる

歴史を遡れば、ほとんどの女性は結婚をするまで性経験がない、というのが一般的でした。

その代わり、結婚の年齢は今よりもずっと若かったわけですが、時代によっては婚前に性体験をするというのは特に上流階級の人間にはご法度。家同士の約束で決まる結婚が性経験や恋愛経験と一致する、というのが戦前の常識でした。

婚前交際や未婚の男女の同棲などが一般的になってきたのはつい最近。また、結婚についても家同士の都合ではなく本人の意思が優先されるのが普通になりましたから、昔の処女と今の処女ではその意味合いが随分ちがいます。

今の処女の理由は「自由恋愛」

好きでもない人とお見合いして結婚し、性経験をする時代から、自分で好きな人を探し、結婚するかしないかは別として、お互いの気持ちが合えば性経験をする時代への変化。

恋愛の自由度や個人の尊重は進んだといえますが、強制的に性経験のきっかけとなる結婚をあと押しされることもなくなり、恋愛において個々の力によるところが非常に重くなったともいえます。

そして、男性から女性を誘うのが普通、という価値観も崩れつつあります。

女性だからといって待っているだけで男性との交際の話が舞い込むわけではない。総合的に見れば、自分から積極的に動かなければ、男性との恋愛や性経験が突然やってくるということがない時代になったといえるでしょう。

学生時代や職場の環境によっては、自分から出かけなければ男性と出会うことすらない、親がお見合い相手を見つけてくるわけでもない、そんなある種の時代の厳しさが、未経験のアラサー女性を一定数生んだ理由かもしれません。

アラサー処女がコンプレックスや悩みの種になる理由

それだけの人数がいるにも関わらず、性経験がないことに悩んでいる女性、人に言えずに秘密にしている女性は、特にアラサーになると多いのではないでしょうか。

若い時は「処女であること」を喜ばれたけれど……

女性の場合、特に若いときには「処女は非処女に比べて非常に価値が高い」と思われていることが男性の童貞との決定的なちがいです。

男性は自分より経験がある女性にコンプレックスを感じて気後れしてしまうため、できれば自分が優位に立てる、何も知らない女性を選びたいと考える、とても古臭くて情けない一面を持っています。

ですから、男性がすごく若いときから童貞コンプレックスとともに生きているのに対し、バージンの女性はある時期までは「経験が少ないという意味ではちょっと寂しいけど、男性にはありがたがられる」存在なわけです。

アラサーになると処女の価値はなくなる?

それが年齢を重ねるに連れてどうでしょう。

女性の処女性をありがたがるタイプの男性というのは、“世間擦れして、性関連以外の、たとえば仕事などで大変優秀なキャリアを積んでいるアラサー女性”よりも、まだ“恋愛だけでなく世の中の仕組みや社会の荒々しさも知らないウブな若い女性”を好みがちであるのも確かです。

つまり、年齢の変化とともに処女性の需要がなくなることで、かつてはそれほど悩みではなかった「未経験であること」がいつしか価値として感じられなくなり、コンプレックスを抱く人が増えるのかもしれません。

出産への焦りを抱く人もいる

加えて、出産という現実的な悩みを抱える人もいるでしょう。

35歳以上で初めて出産することを「高齢出産」と言います。現実問題として、難産になりやすい、発育に影響が出るなど、母親と子ども両方にさまざまなリスクの可能性があると言われているのが高齢出産です。

将来子どもを生みたい人にとって、アラサー処女であることは出産への焦りや心配に直結するかもしれません。

▶次のページでは、アラサー処女に対する男性の本音やコンプレックスとの向き合い方を解説します。

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