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第59話 もしやあの人は

そして悠人からプロポーズされて半年。
今日は待ちに待った婚約指輪を買いに行く日。
4月中にあわただしく、
おたがいの両親と顔合わせをした後、
わたしたちは、ゴールデンウィークに、
銀座で待ち合わせをした。

実は銀座には、あまり来たことがない。
この歴史のある古風で大人びた街では、
ひどく声の大きい外国人観光客の集団が、
行き過ぎたかと思うと、
うらやましくなるくらい顔の小さな美女が、
見慣れないモード系の服で通り過ぎていく。

悠人は公務員という仕事柄、
意外と銀座に慣れているらしかった。
いったいどんな用事でこの街に来るのかな?
……と思った時、わたしの目は人混みの遠くに、
見覚えのある横顔をキャッチした。

あれ、最初にプロポーズされた時に現れた、
悠人の浮気相手じゃないかな。
七分袖の白いシャツに、黒のパンツ。
豊かな栗色の髪は、あの時のままだ。
どうして? いったい何の用で銀座に?

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