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第53話 二者択一

ハイボールのグラスで、
氷がカランといい音で響いた。
加奈は澄んだ目で、わたしを見ている。

「選ばなかった人がよく思えるのって、
避けられないのかな?」

「すごく強い意志で『わたしにはこの人』って、
思えれば違うのかも。
でも、今この時点で悩んでいるなら、
たぶん、この先何度か、
選ばなかった方の人が正解かもって、
きっと思っちゃうよ。
それは、ほのかだけじゃなくて、
誰でもがそうなんじゃないかな」
「それは……そうかもね」

「だったら『今は、この人が好き』って、
素直に思える人と付き合った方がいい。
自分に正直に。その方が、楽しいよ」
「そっか……」

「悠人さんと、もう一度会った方がいいと思う。
単に付き合おうっていうんじゃなくて、
プロポーズまでしたんだから、相手は真剣だよ。
変な女は出てきちゃったけどさ」

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