お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

第20話 思いがけない出会い

「イヤッ!」
わたしは手にしていたシャンプーのボトルを、
放り投げるように床に落とした。
けがらわしい。気持ち悪すぎる。
悠斗は青ざめて、わたしを見つめていた。

「帰るっ!」
コートとカバンをもぎ取るように手にとった。
「待って、ほのか! 帰らないで!」
悠斗はわたしを引きとめようと腕を伸ばす。

でも今は彼に、指先すら触ってほしくない。
わたしは悠斗の腕をすり抜け、
ドアを開けて外へと駆け去った。

冷たい空気が肌を刺すと同時に、
涙があふれて、止まらなくなる。
見たくなかった、あんな生々しい、
悪意に満ちた浮気の証拠なんて。
街のクリスマスのイルミネーションが、
さらに輝きを増して、流れて落ちる。
わたしは人に見られないよう、
歩みを止めてコートに袖を通した。
その時、うしろから聞き覚えのある声がした。

「あれ、伊藤さん?」

お役立ち情報[PR]