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第12話 わたしじゃない彼女

「あ……そうなんだ」
わたしは不安になりながらも、
「ホントに部下?」とも
「ホントに相談?」とも、
とっさに問い詰めることはできず、
曖昧にうなづくことしかできない。

そして両手を合わせ、
再び小さな声で「ごめんね!」
とつぶやいて後ずさる悠斗を、
小さく手をふって見送った。

「まあ、上司なら仕事時間外に、
相談を受けるのも仕方ないかも」
そう自分に言い聞かせた次の瞬間、
カウンターに座る女の子が、
強くこちらをにらんだ。

それは、突き刺さるような視線だった。
そして女の子は向き直った悠斗に、
バラの花が開くような笑みを浮かべる。

……あの女の子は、本当に部下なのかな。
本当に部下だったら、
こちらに向かって小さく会釈したり、
微笑んだりするんじゃないかな。

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