お見合い結婚の実態~離婚率、後悔すること、成功させる流れ~
プロに聞く! お見合い結婚の実態
数々の夫婦の問題を解決してきた、夫婦円満コンサルタントの中村はるみ先生に、お見合い結婚の実態について詳しく伺いました。お見合い結婚は離婚しやすい? 幸せになりやすい? 後悔するポイントは? 成功させる秘訣とは? お見合い結婚についてとことん聞いてみました!
お見合い結婚は幸せになりやすい?
恋愛結婚に比べると、一般女性のイメージはイマイチなようですが、お見合い結婚は幸せになりやすいとの話もあります。まずは、そのあたりのことを中村先生に聞いてみました。
お見合い結婚の場合は、相手の経歴など結婚の条件を見てから納得し、会うことを決めます。そこからお見合いとなります。
つまり、お見合いは条件のすり合わせが前提です。同じような学歴・家庭環境になる傾向があります。それは、共感できる事柄が多いということ。人と上手くいく基本は共感できることの多さです。つまり、お見合い結婚なら結婚生活の土台であるこの基本がクリアできるのです。
人は自分と異なるDNAに惹かれ恋に陥ります。ですから、男女関係は理屈ではありません。私は性格タイプ分けを約3千人にしてきましたが、同じタイプ同士の夫婦はいませんでした。人は自分と一番遠いタイプに惹かれ恋をします。これは生物学的に理にかなっていて、子孫が生き残りやすい組み合わせなのです。
つまり、共感の少ないタイプに本能的に人は恋をするものなのです。人とうまくいく基本の「共感できることの多さ」がクリアになりません。ですから性格の不一致が起きてしまいがちです。不一致部分を魅力と感じさせるために、恋愛ホルモンが分泌され「痘痕もえくぼ」状態になり、恋愛関係になるのです。その恋愛ホルモン分泌が終了すると、性格の不一致と認識し、カップルにはケンカが増えます。
お見合いは「共感できる事柄が多い⇒信頼できる相手との穏やかな生活」をクリアした上で恋愛が開始されます。つまり、共感できる事柄がありながら、自分と異なるタイプに惹かれるということです。それは男女として、補完関係ができやすい組み合わせと言えます。
さらに、結婚してから徐々に恋愛モードに入っていき、補完関係をつくることでお互いを高めやすいとも言えます。そのため充実感を感じやすく、幸せになりやすいと推測します。後、冷静なお見合いは結婚の低い期待値からのスタートですから、不満度は低いものです。
お見合い結婚の離婚率
お見合い結婚は幸せになりやすいことが分かりましたね。ということは離婚率は低いものなのでしょうか? 引き続き解説いただきました。
ネットの記事では、「お見合いで結婚したカップルの離婚率10 %。恋愛結婚で結婚したカップルの離婚率40 %」などと出てきますが、データ記載のサイトは見つかりませんでした。
詳細な離婚率は不明ですが、お見合い結婚は離婚しにくいと言えます。離婚しにくい理由は、以下の3点だと考えられます。
1)お互いの家族が納得した(条件が合う)相手をお見合いで選ぶ確率が高い。その際、経済感覚とお金の価値観が同じような相手を選ぶ確率が高い。
2)登録する人が最初から結婚に前向き。結婚について具体的に歩み寄れる。
3)恋愛結婚のように相手に幻想を抱かない。基準値が最初から高くないので満足しやすい。
見合い結婚で後悔すること失敗してしまうこと
幸せになりやすく、離婚しにくいと言えるお見合い結婚。では、そんな見合い結婚で後悔することや失敗しがちなことってどんなことなのでしょうか?
今までの相談から次の7点が浮かび上がりました。
1.条件だけで見てしまうので、本来の相手の人柄を見誤る。
2.女性の場合、条件で選ばれた感を持つと、本当に女性としての自分を愛しているかどうか、自信喪失になり、夫とケンカをするが、夫にはその心理が分からない。
3.結婚後に相手の経済的条件が変わったとき、愛が冷める。
4.お見合いは性的お試し禁止が前提ですので 、セックスレス傾向の伴侶を選んでしまうことがある。※トラブル回避のために性的行動禁止が規約に盛り込まれているお見合いサイトがほとんどです
5.本来の相手の性格を見抜けず条件で結婚したが、夫が受け身の性格・仕事優先で悩む。
6.親主導のお見合いで、伴侶がマザコン・ファザコン。
7.子どもについてきちんと話し合わなかった。結婚後に子どもを持つかどうかで揉めた。
お見合い結婚を成功させる! うまく行く流れとは?
うまくいけば幸せになりやすいお見合い結婚。どのようにすれば成功するのでしょう? うまくいく流れなどを教えていただきました。
成功すると思われる流れを紹介します。
お見合い前~お見合い後3カ月ぐらいの期間
まずは、以下のような点に注意してみましょう。
- 仲人の活用:異性が求めているものを知って自分が変わること。サポートを受けること
- 自分が譲れないモノと譲れるモノを明確にすること。言葉にならなくてもOK
- 結婚の目的を明確にする「なぜ結婚するか、求めるモノ」
- 相手に完璧を求めない
- 相手にリスペクトできるところを探す。リスペクトできるところが自分の譲れないところと一致しているかどうかを確認
- 子どもについて話し合う
- お互いの仕事について話し合う
- お互いに望む生活について話し合う
- 実際にデートし、ご自分の直感を信じる。意外に直感が正しいことが多い。
- 「自分の生活をこの人のために変えられるかどうか」を考える
- 「親よりこの人を選べるか」どうかを自分に問う
ここまでで、3カ月ぐらいです。
お見合いから3カ月~6カ月の流れ
お互い問題がなければ、以下のような流れがいいでしょう。
- 相手の親と会う。自分の親に紹介する
- 親との相性を見る。相手の親族などの相性も見る
- 3泊4日ぐらいの旅に出て、相手との体の相性を見る。※ほとんどの紹介所では婚前交渉が禁止事項ですから、自己責任です。 通常、婚前交渉があることが相談所にわかると、成婚扱いで退会となります。
- 結婚に向けての協働行動で、相手の性格・考え方を見る
もし、結婚相手として見られないなら、ここで結婚は取りやめましょう。協働行動でお互い歩み寄れるかどうかが、分かります。ここまでで6か月ぐらいです。
お見合いから6カ月~入籍前
- 結婚式を挙げる。結婚式は必要です。友人などにお披露目することは離婚へのストッパーとなります
- 新婚旅行に行く。旅行で相手の性格が分かります
まだ籍を入れていませんのでここで、結婚取りやめを検討することも可能です 。※ただし、結婚式場へ予約金を入れてからの結婚取りやめは、慰謝料請求など金銭的トラブルが伴う可能性があります
入籍~結婚生活スタート
- 籍を入れる
妄想でなく協働生活を送りましょう。お互いに自分と相手の違いを生活充実の刺激として受け取り楽しむことが肝心です。
このような流れでのお見合い結婚ができれば、幸せな結婚生活が送れるはずです。