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コラム 片思い

【少女マンガに学ぶ脈あり脈なし】第13回『逃げるは恥だが役に立つ』

ファナティック

少女マンガを読んで、萌え萌えするだけではもったいない! ここには恋のノウハウが詰まっているのです。「魅力ある人物像」を追求している少女マンガだからこそ、恋愛の教科書にするべきですよ。片想い中に悩む「脈あり」「脈なし」について検証する連載です!

こんにちは、少女マンガ攻略・解析室室長の和久井香菜子です。

結婚って、「愛する2人が一緒に暮らすこと」と言えばステキなことのようですが、「赤の他人が一緒に暮らすこと」と言うと大変そうです。
結婚ってようは生活のための作業の積み重ねなので、その作業をどう分担していくかは、夫婦問題の一番大きなポイントかもしれないですね。
で、まあたいてい「女のほうが負担が大きい」とケンカになるわけですが。

家事って、やり出すと際限がないので、どのくらいが満足感の得られるポイントかも人によってちがいそうです。
ずっとコンビニ弁当だった人なら、顆粒出汁で作ったおみそ汁が出てくるだけでも幸せですが、こだわりの健康志向や舌の肥えた人なら「日本食は出汁が命」でしょう。
生活をシェアするのってけっこう大変です。

■今週の教科書『逃げるは恥だが役に立つ』

結婚や同居にまつわるさまざまなすれ違いを、淡々と「話し合い」で解決していくのが『逃げるは恥だが役に立つ』です。
10月からドラマがスタートしますね。

心理学を専攻し、大学院まで出たみくりは、派遣切りにあって失業中。父の紹介で独身男性の平匡さん宅に家事代行に行くようになります。
そうこうするうち、職を失いたくないみくりと、みくりの家事代行の腕前に満足している平匡さんは、偽装結婚をして、お互いの利害関係を満たす生活を続けることになります。
もともとが恋愛関係から発展した同居ではない上、家事は「仕事」です。
2人の間に甘えはなく、みくりは「仕事」として家事をこなしていきます。予算の中でやりくりをし、夫の友だちが家に来れば「休日手当て」をもらって接待します。
ここでの家事は仕事なので、不明なこと、とっぴな事態が起こると必ずクライアントである平匡さんに相談するんです。

この作品は、結婚を愛とか恋とかといった浮わついた私情で捉えていません。そうしたことでつい目や耳をふさいでしまい、なあなあにすることで問題が膨らむこと、そして「家事は仕事」と明確化して時給計算することで、それまで家事労働でモヤモヤしていた女の気持ちが、ほぼほぼ解消されるのかもしれない、という希望が持てました。
誰か実際に試してくれないかな。

■みくりに学ぶ脈ありサインを見逃さない方法

平匡さんは、30代後半ですが、「彼女いない歴=年齢」の究極の草食男子、消極男子です。まあ、こじらせてます。恋愛経験がないくせにプライドが高くて、行為を実行に移せません。つまり……脈ありサインとか、出さないんですよ!!

ちょっといい雰囲気になると、自分が傷つくのを恐れて一歩引いてしまうんです。そうして、ぬるま湯のような居心地のいい場所から出てこようとしません。みくりから積極的にハグを提案しても、「やってもいいけど、乗り気じゃありませーん」というフリをします。面倒くせえなおい!

2人がある程度進展したのは、みくりが心理学に造詣が深かったことが理由でしょう。
素直な人に恋をするのが一番楽ですが、好きになった相手がこじらせているのだから仕方がないですね。こういう時は、相手に対する分析を行うのが有効そうです。

「なぜ平匡さんは彼女がいないのか」
「なぜ今までいなかったのか」

平匡さんは、学歴も稼ぎもあり、見た目も悪くない。それについてはプライドを持っているだろう、それなのにどうして? とみくりは考えたわけですね。彼女の分析によると、平匡さんは「自信はあるけど自尊感情が低い」タイプ。以下、作品から引用します。

「自尊感情(セルフ・エスティーム)とは、自分自身を基本的に価値あるものだとする感覚で、自尊感情の高い人は、成功体験をより強く認識して、自分をより肯定するし、低い人は失敗体験をより強く認識して自分をより否定する。
適切な自己愛を育むには、成長過程においてあらゆる願望は叶うという誇大自己の状態が適度に満たされ、適度に断念させられる経験を経ることが大切。平匡さんは、こと恋愛面において、その誇大自己がまったく満たされないでここまで来たんじゃないだろうか。
そして相手に期待して失望したり不満を持たないよう欲望にふたをし、相手を拒絶し、接触を回避する処世術を取るようになった」

というのです。故に好きな人をつい避けてしまう「好き避け」をしていると。ああ、本当に面倒くさい!

みくりは平匡さんの嫌がることをしません。「それは間違ってますよ」とか「なんですかそれ、ありえない!」とか否定や強要しないんです(これはカウンセリングの基本中の基本ですね)。人は、うるさく説教をしたり、いちいち否定してくる人を、快くは思わないものです。一方で、自分を認めてくれる人には、好意を感じます。平匡さんを否定せずに受け入れるみくりのことを、平匡さんが嫌うわけがないんです。

平匡さんは、みくりと同居はしているし、ハグもするし、人として嫌っている様子はない。と来たら、これは「好き避け」かも、と判断できるわけです。

あなたのまわりにも、プライドが高いのに自尊感情が低そうな男子はいませんか? 彼らの「脈あり」サインは「好き避け」ですよ!

そんな彼には根気よく対話を繰り返し、お互いの理解を深めあい、自信を持たせてあげるのがよさそうです。「好き避け」から少しずつ、態度が軟化するかもしれません。その前に面倒くさくなって別の人を好きになる人も多そうだけどね!

■まとめ

「本当に自分に興味がないのか、プライドが高いが故に消極的なのかを見極める!」

その前に心理学の知見が必要という、大変敷居の高い手法でございますが。でもね、軽々しく相手を否定しないだけでも、相手からの脈ありサインは引き出しやすいですよ。

(文・イラスト/和久井香菜子)

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