お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

第20話 母親

その日の目覚めは最悪だった。
いつもより30分も早い時間に電話で起こされ、
母親からの小言を聞くハメになったのだ。
「最近、あんた全然家にいないから。どうなの。
そろそろプロポーズされたの?」
母には大輔と別れたこと、言ってないんだった……。
「ん、あー、まだ」
「そんなのんきなこと言ってると、あっという間に30よ。
あんた昔から、何でも遅いんだから。
だからこうしてわざわざ電話」
「あー、わかった、わかった」
あまりにもうるさくて、つい声を荒げてしまう。
失恋して傷ついているのにこれはキツイ。
「わかったって言って
あんたいっつも何もしないじゃない」

これでも婚活してるの!
平日も機会があれば、
飲み会とか合コンとか顔を出してるの!

そう言ってやりたいが、大輔と別れたことを
根掘り葉掘り聞かれるのもめんどくさい。
「一応、色々頑張ってるよ」
「頑張っても結果が伴わないと意味ないでしょ。
早くしないと子ども産めなくなっちゃうわよ」
「それはそうだけど……」
「やっぱり私も人並みに孫の顔、みたいじゃない?」
「そうだね、わたしも子どもは欲しいよ」
「もし今の彼が煮え切らないんだったら、
結婚相談所に登録しなさい。
費用は、先行投資だと思って出してあげるから」
「わかった。会社行く準備するから、またね」

専業主婦の母はわたしに仕事を勧めていた。
夫に頼り切りじゃ離婚もできないと。
だから学生時代は恋愛より勉強優先にしてきたのに。
25過ぎたら、結婚しないの? 子ども産まないの?
若いうちが華よって。
どうして親って、こう身勝手なんだろう。

お役立ち情報[PR]