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第38話 パニック

打ち合わせが終わると、
わたしは自席のPCに飛びついた。
周囲に人がいないか、他の人が覗き込んでないか、
すばやく確認しメールを作成する。
件名に【至急確認】の文字を入れた。

「お昼休み、孝太郎だと思ってLINEしてたら、
『妻です』と、名乗られた。
今週の土曜日に会ってくれって。どうしよう」

どうか、一秒でも早く、
孝太郎がこのメールを見ますように。
そして他の人の目に触れませんように。
3分、5分、短い時間なはずなのに、
返信を待つ時間はひどく長い……あ、来た。

「状況、理解しました。
今日はスマホを家に忘れてきたんだが……
まさかこんなことになっているとは。
イヤな思いをさせて、すまないね」

ああ、孝太郎やさしいな。
今度は安心したせいで、大きなため息が漏れる。

「女房はあまり刺激しない方がいい。
週末会ったら『別れる』と言ってくれ」

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