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第32話 今はまだ無理

「急だけど、木曜から出張が決まった。
水曜の夜いつものホテルに泊まれるかな?」

LINE上ではスタンプのクマが首をかしげている。
「ムリ」って返したら、どんな反応するかな?
一瞬そう思ったけど、正直な気持ちを伝える。

「うん。ノー残業デーだもの。行く行く」
「じゃあ、208号室とったから、来て」

うーん。何を着ていくか、なやましいな。
翌週の月曜からは、時間の流れが早まった。
デートという目的があると、
そこを目がけて時が流れていく。

そうして水曜の夜、ドキドキしながら、
モノレールに揺られて孝太郎に会いに行った。
わたしが着いた時、彼はもう208号室にいた。

「会いたかった」
「わたしも」
とてもせまいビジネスホテルの部屋で、
わたしたちは、会ったとたんにキスをした。

心のどこかで「この関係、続かない」と感じてる。
でも、まだ別れられない。今は、まだムリ。

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