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第30話 新しいつながり

「こいつ、アレしか芸がありませんから」
座長と呼ばれるガッシリした体格の男性は、
山本さんの背中をバシンと叩くと他の席へ移った。
さっきの舞台での、バック転の話だ。

山本さんに誘われるまま、
劇団のお芝居の打ち上げに来てしまった。
場違いではと思ったが、居酒屋での打ち上げには、
意外に他にもお客さんがいて、少し安心した。

「お芝居見るの、今日が初めてなんですが、
すっごく楽しかったです。また見たい!」
「そう言ってもらえると、うれしいなあ。
ねえ、佐久間さん、Facebookとかしてます?」
「一応、登録はしているんですが」
山本さんに聞かれて、わたしは戸惑う。
孝太郎のことがあると私生活を隠したくなり、
今はほとんどアクセスしていない。

「よかったら友だち申請させてください。
この劇団の活動も登録してるんで、ぜひ」

……そうすれば、山本さんとも、
これからも、つながっていけるんだな。
わたしは「見てみます」と笑顔で答え、
山本さんから、プライベートな名刺をもらった。

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