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第11話 ただいま

月曜、18時。後輩の絵里香ちゃんには
「甥の面倒を見ないといけなくて」と、
終業時間とともに席を立つと、
駅までの道のりを小走りに急いだ。

孝太郎が、中国から帰ってくる。

電車から乗り継いだ羽田へのモノレールは、
ビルの中を縫うように走り、
わたしを空港まで運んでくれる。

会っても、過ごせる時間は少ない。
いっしょに食事をして、ただ帰るだけ。
それでも、ふたりきりでいられるなら、
行かずにはいられない。
飛行場に着くと、孝太郎はもう、
待ち合わせの場所に立っていた。

「おまたせ。そしておかえりなさい」
「ただいま。大丈夫。今来たところ」

わたしたちはお目当てのレストランへ行き、
順番待ちの椅子に並んで座った。
孝太郎は自分のスーツケースに上着を置き、
そこに隠れるようにわたしと手をつないだ。
思わず、ほほが熱くなる。

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