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専門家 カップル

【ぐっどうぃる博士×朝井麻由美 彼の不可解な行動9】モラハラ男は、どうやって見分けるの? そんな男に捕まらない方法は?

ぐっどうぃる博士

男性と女性では脳に違いがあるために、考え方や行動が異なるとよく言われています。理解不能な彼氏の行動や、好きな男性の態度は、単なる脳の違いによるものなのか、それとも何か隠された事情があるのか? そんなわけで、オトコが本当に考えていることを知るため、おひとり様代表・朝井麻由美さんが恋愛カウンセラーのぐっどうぃる博士に疑問をぶつけます!

今回の相談者:29歳、派遣、彼氏なし

優しい男性が豹変するというのを最近よく聞きます。DVやモラハラなどはどうやったら見抜けるのでしょうか?

朝井麻由美(以下朝井):DV男やモラハラ男には捕まりたくないですよね。どうやったらこういう男性を見抜けますか?

ぐっどうぃる博士(以下博士):DV男、モラハラ男を見抜くのは難しいです。こういう男性の一部を見抜くことはできますが、まさかと思うような男性が、DVやモラハラをしています。

これまでこのような恋愛相談は何度も受けていて、その度にいくつもの専門書を読むのですが、総合的に「これが全てのその手の男性を見抜ける方法だ」と言える本には出会えていません。

朝井:そ、そうなんですか……。

博士:また、僕の知り合いにもDVやモラハラの加害者がいるのですが、彼らの告白を聞くまで、彼らがそのようなことをする人だと予想できませんでした。

朝井:へええ。避けようがない自然災害のようなものなのでしょうか……?

■モラハラ男たちは基本「自分が正しい」と思っている

博士:ただ、あくまで僕の主観ですが。彼らに共通する特徴が一つあると感じています。

朝井:特徴。それはなんですか?

博士:彼らは皆「自分が正義で、自分が被害者」だと信じているということです。

朝井:DVやモラハラの加害者なのに? あ、もしかして、自分の物差し(正義)に従ってもらえないから、むしろ自分が被害者だ、と思ってしまうということでしょうか?

博士:まあ、そうかな。言ってみれば彼らは、自分が正義だと信じているので相手が悪(あく)になり、自分が被害者だと思っているので、相手が加害者になるわけです。

朝井:でも、なぜそんなふうに考えちゃうんですか? 彼らに何が起きているのでしょう?

博士:その説明にはジャーナリスト、キャサリン・シュルツのTEDカンファレンスにおける「間違えるという事」という発表を参考に話す必要があります。ちなみにこれ、Googleなどの検索エンジンに「キャサリン・シュルツ 間違えるという事」という言葉を入れて、検索すると誰でもこの発表を見られます。キャサリン・シュルツはその中で興味深いことを言っています。

朝井:何でしょう?

博士:我々は、子供の頃から親に「何が正しくて何が正しくないか」ということを教えられてきました。たとえば鉛筆の持ち方とか、壁に落書きをしてはいけないとか、夜9時には寝なさいとか。

朝井:確かにそうですね。

博士:その結果、我々は「この世界は正しい答えが一つあり、それ以外は間違っている」という価値観を作り上げていくのだそうです。小学校に入ってその考えを強化する教育は加速します。テストでは、各問題に一つの正解があり、それ以外は間違いですし、その正解が多いほうが褒められます。

キャサリン・シュルツに言わせれば9歳にもなれば、おおよそ皆が、「間違いをする人間は怠け者で無責任で愚か者である」と思うようになり、「人生で成功する方法は 間違いをしない事だと」という考えを持つようになるそうです。

朝井:確かに、心当たりがあります。

博士:大人になっても、もちろんその考えは維持されます。そして、自分がうまくいかないときは「自分の何かが間違っているからうまくいかない。正しい方法を知り、それを実行すればうまくいく」と思うようになっています。もしその人が何かで成功していれば、今度は「自分が正しい方法を実行したから成功した」と思っているわけです。

朝井:それは「世の中に価値観は多様にあり、それが自分と違っても理解し認める」という考えを否定してしまいそうですね。

博士:まさにおっしゃる通りです。これが、多くの人が今朝井さんがおっしゃった考えを良しとしているのに、実際にそうできない理由なのです。

キャサリン・シュルツは続けて言います。自分に合わない考えを持っている人、つまり間違っている人に対してどう思うか、それは3つのステップを踏むと。

第一のステップは「相手とちゃんと情報共有していないのではないか」。たとえば、相手が部屋を片付けられない人で、自分が片付けられる人だとします。いつまでたっても彼の部屋が汚い時、「なぜ部屋が汚いことがダメなのかという情報を彼が知らないから、彼は片付けないのではないか」と考え、その情報を共有しようとするわけです。

彼に「部屋が汚れていると物をなくしやすくなる」とか「不潔に見える」とか「片付いていたほうが気持ちがいい」とか言ったりするわけです。

よくあることですが、そういう情報を共有しても相手が変わらない場合、第二段階として「相手がバカなのではないか」と思うのだそうです。でも、他の仕事はきちんとしているとか、社会的にも頭が良いと認められていると思うなら、第三段階、「相手が自分に悪意を持っている」と思うらしいのです。

朝井:自分と違う価値観の相手に対して、その価値観を変えない限り、バカだと思ったり、悪意があると思ったりするのですね?

博士:キャサリン・シュルツは、そう言っているのだと思います。

次に、ジャン=フランソワ・マンゾーニ著『よい上司ほど部下をダメにする』という書籍が参考になります。この本では、世界中3000人以上の管理職に対する調査から、次のことを明らかにしています。

上司は、部下と出会ってわずかか5日間で部下のおおよその評価を決め、それにより、割り振る仕事や仕事の質を変えてしまう。相手を気に入れば、多くのことを任せ、高い自由を与えます。気に入らなければ、仕事を与える範囲を狭め、権限を奪い、仕事をきちんとしているか何度もチェックをするようになる。

そして、上司が部下を気に入るかどうかは、多くの場合、仕事ができるできないではなく、上司に対する忠誠心、やる気があるように見えるかどうか、上司に対する配慮など、部下に対する上司の印象で測られる。そう書かれています。

一方で、そういう印象によって、上司に無能だと見なされた部下は、上司を信用しなくなり、上司をおとしいれるようになっていくのだそうです。

朝井:まとめるとつまり、価値観の違いが、相手に悪意があるように感じさせたり、怠け者で無責任で愚か者と思わせることにつながったりする。その結果、その人の相手に対する態度が悪くなる。で、そういう態度を受けている側がモラハラだと感じるようになる。そういうことですか?

博士:そうです。親子、上司と部下、恋人、夫婦のように強い利害関係でつながっていると、価値観の違いは深刻な問題になるでしょう。

まあ、さらに言えば。世間では正しいとされている価値観を持っている方がモラハラをする側に立ちやすいと感じます。これは逆に言えば、先ほどから述べている片付けができない人とか、時間が守れない人とか、計画性のない人とか、気遣いが苦手な人などはモラハラの被害者になりがちだとも言えるでしょう。

朝井:でも、いくら価値観の多様性を認めたいと言っても、“世間で正しいとされている価値観”は、やっぱり正しいようにも思います。片付けはできたほうがいいですし、時間は守ったほうがいいですし。

博士:では質問ですが、相手がどれだけ注意しても、デートに10分も20分も遅れてくる女性がいたとして、彼が「おまえ何考えてるの? 大人としてありえないだろ!」と怒ったり、デート中完全に無視したり、あるいはネチネチと、「お前のおかげで映画を見逃した」「俺の貴重な時間をなんだと思ってるの?」などと言い続けていたら、それはモラハラになりますか?

朝井:うーん、されている側が態度や言葉で傷つくなら、モラハラかもしれません。言い方の問題ですよね。

博士:じゃあ、自分の恋人がいかにも胡散臭い高額な健康食品を買って飲んでいる。ネットで情報を調べたら、インチキ食品で何の効果もなく、場合によっては体に悪いらしい。それをいくら彼女に伝えても、飲み続けている。彼女は自分の収入の多くをその健康食品に費やし、借金までするようになったとします。

彼女に何を言っても彼女がその健康食品の購入をやめないため、「なんでこんな体に悪いもの食べるの! 月に16万円とかありえないでしょ! 頭悪いの?」と言ったり、彼女がいないときにその商品をゴミ箱に捨てたりしたら、モラハラですかね?

朝井:彼女が嫌だと思えば、モラハラでしょうね。いくら体に悪くても、彼女は自分が食べたくて、自分のお金で食べ続けているのでしょうし。

博士:ただ、している方はそう思っていない。相手になんとか正しいこと(その健康食品は体に悪いということ)を教えようとしています。

じゃあ、最後にもう一つ。ご飯を食べるとき、口をあけてくちゃくちゃと音をたてて咀嚼する恋人がいて、それを何度指摘しても治らない男性がいたとします。本当に耳障りなので「いいかげんにして! マナーがひどすぎる。人としてありえない」「どんな親だったら、そうなれるの?」「その食べ方をして、恥ずかしくないの?」「またくちゃくちゃしてる。5歳児だってそんなことしないよ」と相手が傷つく注意をしたら?

朝井:やっぱりモラハラですかね、って、もうそこまでズタボロに言うくらい嫌なら別れた方がいいとも思います。

■モラハラをする男は、別れようとしない

博士:そこなんです。モラハラをする人って、別れようとしないのです。

たとえば、先ほども言った通り、モラハラをされる人の中には、ありえないほど自己中心的だったり、だらしなかったり、気遣いができない人が少なからずいます。で、多くの人は、その人のそういう面が見えたら、付き合うことなどせず距離を置くわけです。付き合ってもすぐに別れる。でも、モラハラをする人は、別れようとせず、相手を変えようと思うわけです。

そういう意味では、責任から逃げ回る男性と違い、彼らは相手に向き合っている。以前、「女性がどうしても男性にダメ出しをしてしまう。話し合いを持とうとする」と言いました。そしてそれは、「女性が男性ときちんと付き合おうとしているからだ」と言いましたが、モラハラをするような男性は、別れようとせず、その女性と向き合い、その女性を、彼から見て真人間にしようとするわけです。さらにもう一つ、僕はモラハラをされる側にも原因があると思っています。

■「いつもモラハラをされる女性」の特徴って?

朝井:えっ! そんな、いじめられるほうにも原因がある、みたいなこと言わないで下さいよ。

博士:モラハラをすることは何があっても悪いことだと思います。

ただ、僕には「いつもモラハラをされる女性」の知り合いが何人かいて、まあ良い言い方をすれば彼女たちはとても個性的です。たとえばある女性は4人で喋っていても、ずっとその女性だけが話し続けている。他人が会話をはじめたら興味がなくなりスマホをいじっている。ある女性は楽天的すぎる。将来に対する見通しが甘すぎてつい説教をしたくなる。先ほども言いましたが、多くの男性は、このような女性とは付き合おうと思わない。一緒にいて腹が立つので距離を置く。でも、彼女と向き合い彼女を変えようとする人たちがいる。彼らの一部がモラハラをするのだと思います。

朝井:なるほど……。いろいろとツッコミどころが多い女性たちなんですね。彼女たちは、自分にモラハラをされる原因があるとは思わないのですか?

博士:残念なことですが、自分に原因があるとはなかなか気づけない。というのも彼女たちは、ひどいモラハラ男の話を、自分の主観でします。「傷つく言葉を言われた」とか「彼のひどい態度で死にたくなる」など。聞いている側の一部は、その言葉を鵜呑みにしてモラハラ男を責めるでしょう。また別の人は、「この子にも原因がある」と心の中では思うものの、それは口にしないでしょう。正直、口にしても何の得もありません。

「いつもモラハラをされる女性」の知り合いを含む何人かで、話をしたことが何度もありますが、周りの女性たちは、モラハラをされた女性に同情的で、決して彼女に原因があるとは言いませんでした。

朝井:そりゃあ、そうでしょうね。傷ついている人にはどうしたって同情したくなります。

博士:ええ、それに、「被害者にも原因がある」なんてのは、恐ろしく問題発言ですからね。これが記事になっても叩かれるかもしれない。でも気づかなければ、彼女たちは再び別の男性にモラハラをされるわけです。

ちなみに、僕の知り合いで2回離婚し、現在3回目の結婚をした女性がいます。過去にはモラハラ男にひどく傷つけられた女性です。彼女は2度目の離婚の後、男女の違いについてジョングレイなどの本を読み学びました。

で、彼女に「過去のモラハラ男と今付き合ったら、やはりモラハラをされたか?」と聞いたところ、それはないだろうと言っていました。

今は、彼の価値観や、男性の振る舞い方を理解できる。彼に上手に対処できるためモラハラは起きないだろうと言っていました。

もう一度言いますが、モラハラは何があってもしてはいけないダメなことです。ただ、モラハラは女性の接し方によってかなりの部分を回避できると考えています。

朝井:ありがとうございました。

【まとめ】
1)DV男、モラハラ男を見抜くのは難しい。
2)DV男、モラハラ男は、自分が被害者で正義だと思っている。
3)人は自分と価値観が違う相手を、価値観が違うとは思えず、「価値観が間違っている」と思いがちである
4)相手の価値観が間違っていると思った時、その間違った価値観を相手が変えない場合、相手をバカだと思ったり、悪意があると思ったりする。
5)一度悪意があると思った相手に、人は接し方を変える。
6)モラハラ男は、自分がモラハラをしていることに気づいていないことがある。
7)モラハラ男は、その女性から逃げる多くの男性とは違い、その女性と向き合っていることが多い。
8)モラハラは、何があっても許されることではない。
9)モラハラは、女性の接し方でかなりの部分を回避できる。

(構成:ぐっどうぃる博士、朝井麻由美)

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