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専門家 不調

下剤は意味なし! 臨床内科専門医に聞く、便秘の原因はストレスかも

ユンブル

胃がキリキリと痛む、眠れない、吹き出物ができる……ストレスがたまると、さまざまなトラブルにみまわれます。「ストレスが原因で起こる不調のうち、若い女性に多いのが便秘です。腸は脳に次いで多くの神経が集まる器官で、ストレスの影響を大きく受けます」と話すのは、臨床内科専門医で、正木クリニック(大阪市生野区)の正木初美院長。詳しいお話を聞きました。

■緊張すると、自律神経の働きで便秘になる

―ストレスと便秘には、どのような関係があるのでしょうか。

正木医師 食べた物は消化・吸収されながら大腸まで届きます。大腸では水分や一部の栄養素が吸収され、残った食べ物のカスが「ぜん動運動」と呼ぶ収縮運動で集められて、固まりとなった便を肛門まで運びます。

このぜん動運動をコントロールしているのは、自律神経です。

自律神経は、心臓の拍動、呼吸、血圧、発汗、胃腸や腎臓など、意思とは関係なく体の機能を調整する神経です。活動時や興奮時に働く「交感神経」と、リラックス時に働く「副交感神経」の2つがバランスを取り合って、健康な状態を保つように働きます。

腸のぜん動運動は、副交感神経が優位のときに活発になります。ところが、ストレスや不安がある、また緊張しているときは交感神経のほうが優位になるため、ぜん動運動が弱まって便が運びづらくなるのです。こうして便秘になります。

―ストレスが腸の運動をさまたげるということですね。よくある症状でしょうか。

正木医師 誰にでも起こりえることです。緊張する場面や、旅行に出かけたときでも便秘をすることがあるでしょう。腸の動きは自律神経の影響を受けすいため、むしろ、いつも正常という人のほうが少ないでしょう。

ぐっすり眠った翌朝に快便であることが多いと思いますが、それはリラックスして副交感神経が優位に働いているからです。つまり、ストレスや緊張を避けて、リラックスしていると便秘にはなりにくいと言えます。

―症状が気になるときは、市販の便秘薬や下剤を服用すればいいのでしょうか。

正木医師 ストレスが原因の場合は、下剤を飲んでも対処療法に過ぎず、根本からの改善にはなりません。それどころか、自然なお通じが難しくなる、また、大腸が敏感になって過収縮して下痢をする、腹痛を繰り返すなどが起こりやすくなります。

薬を試す場合はまず、腸のぜん動運動を正常にするタイプを選びましょう。ただし、2週間以上症状が続く、症状がきつくて日常生活に支障をきたす場合は、消化器内科や胃腸科、内科、心療内科などの医療機関を受診してください。

■15分以上かけて、ゆっくりと朝食をとる

―自分でできる便秘改善法を教えてください。

正木医師 ストレスは自覚がないままに日常的にたまることがあります。まずはストレスがないかを自問自答し、思い当たる場合は原因と向き合って改善につとめましょう。

また、ストレスフルな状態が続くと、不眠や暴飲暴食など生活習慣が乱れやすくなります。そうすると、さらに自律神経のバランスが乱れて便秘が悪化するので、ライフスタイルを改善することが不可欠です。

―具体的に、どうすればいいのでしょうか。

正木医師 「栄養バランスがよい規則正しい食生活をする」、「十分な睡眠をとる」、「適度な運動をする」ようにします。

まず、15分以上かけてゆっくりと朝食をとりましょう。食事をすると、腸が動く「胃・結腸反射」と呼ぶ反応があり、これがもっとも強くなるのが朝ということがわかっています。朝は、起床して交感神経が優位に切り替わるタイミングですが、腸が活動することで副交感神経の働きが高まります。

また、適度な運動は、血行を促進して腸の働きを整えます。通勤時に歩く時間を増やす、休憩時や休日には少し長めに散歩をする、自宅ではゆるめのストレッチをするなど、軽い運動を毎日30分~1時間ほど取り入れて、習慣にしましょう。

■まとめ

ストレスや緊張があると、交感神経が活発になって腸のぜん動運動がさまたげられ、便秘をひきおこすことがわかりました。ストレスの改善につとめたうえで、適切な食事、睡眠、運動を心がけることが、ストレスが原因の便秘の改善につながるということです。

(岩田なつき/ユンブル)

取材協力・監修:正木初美氏。日本臨床内科医会専門医、大阪府内科医会理事、日本内科学会認定医、日本医師会認定スポーツ医、日本医師会認定産業医、正木クリニック院長。
正木クリニック:大阪府大阪市生野区桃谷2-18-9
https://www.facebook.com/masaki.clinic.osaka

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