お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。
専門家 不調

トイレが近過ぎる、痛い! 臨床内科専門医に聞く、これってぼうこう炎?

ユンブル

トイレに行ってもすっきりしない、排尿後にしみる、痛い、尿がにごるなどの経験はありませんか。「ぼうこう炎の可能性が高いです。女性の20~25%は経験があると言われている病気です」と話すのは、臨床内科専門医で正木クリニック(大阪市生野区)院長の正木初美院長。詳しいお話を聞いてみました。

下腹部の痛みや頻尿のほか、血尿が出ることも

――ぼうこう炎の原因と女性に多いと言われる理由について教えてください。

正木医師 一般に発症しやすい急性のぼうこう炎とは、尿管から入り込んだ大腸菌などの細菌がぼうこう内で増殖し、ぼうこう内の粘膜で炎症を起こす病気です。

ぼうこう炎が女性に多いのは、女性は男性に比べて尿道が3、4センチメートルと短く、また、細菌が多い肛門と尿道との距離が近いため、細菌がぼうこうに侵入しやすいからです。

――どのような症状が現れるのでしょうか。

正木医師 おもに、尿道口や下腹部に痛みが走る「排尿痛」、トイレに行ってもまたすぐに行きたくなる「頻尿」、何度トイレに行っても尿の量が少ない「尿の少量」、尿の白濁「尿混濁」、「血尿」があります。症状が重くなると、「発熱」、「腰痛」も現れます。

中でも、血尿には驚く人が多いのですが、これはぼうこうの粘膜が炎症を起こして出血していることが原因です。ほかの病気でない限り、ぼうこう炎が改善すると同時におさまります。

「トイレを我慢」、「長時間の冷え」はぼうこう炎を発症しやすい

――どういうときに細菌が侵入するのでしょうか。

正木医師 ぼうこうの粘膜は感染を防御する機能が働き、排尿時には、侵入した細菌を尿とともに体外へ出す役割があります。ですが、「睡眠不足」や「栄養不足」、「疲労」、「ストレス」、「風邪」などで抵抗力が低下していて、細菌の繁殖にぼうこうの力が追いつかないときに発症しやすくなります。

――よく耳にする、「トイレを我慢し過ぎるとぼうこう炎になりやすい」という話は本当でしょうか。

正木医師 本当です。侵入した細菌が外へ出て行かないため、ぼうこう内で繁殖しやすくなります。

また、トイレを我慢しなければならない状況は、体にとってはストレスであり、疲れも感じるようになります。すると免疫力が低下するので、細菌が繁殖しやすくなるんです。

――「冷えや過激なダイエットでもぼうこう炎になりやすい」と聞きますが、どうでしょうか。

正木医師 「手足や腰の長時間の冷え」や「無理なダイエット」は、ぼうこうの細菌の繁殖の防御力を低下させます。また、「月経」や「不衛生な状況での性行為」は雑菌が繁殖しやすいので、いずれも発症する可能性が高くなります。

尿意がなくても3~4時間ごとにトイレに行く

――では、「ぼうこう炎かな?」と思ったときにはどうすればいいのでしょうか。

正木医師 なるべく早く内科か泌尿器科を受診しましょう。病院では、診察・尿検査をして、原因の菌に合わせた飲み薬の抗生物質を処方します。検査結果はすぐに出ます。服薬はぼうこう内の細菌を殺すためなので、必ず決められた日数分を飲み切る必要があります。薬を飲むと、通常1~3日で症状は和らぎます。

また、早く改善するためのポイントとして、水分を多めにとって、トイレに行く回数を増やしましょう。ぼうこう内の細菌を流し、細菌がぼうこうにとどまる時間を短くするためです。

――病院に行かずに自分でケアする方法はあるのでしょうか。また、放っておくとどうなるのでしょうか。

正木医師 ぼうこう炎は細菌が原因なので、早く抗生物質を飲まないと悪化する確率が高くなります。それに、ひどくなると下腹部の激痛や頻尿で、仕事はもちろん、日常生活にも支障が出るので、早めに受診してください。

放置して悪化すると、腎盂腎炎(じんうじんえん)という重い病気に進行することがあります。これは、腎臓で作られた尿が集まる腎盂という場所に、細菌が侵入して起こる病気です。発熱、寒気、ふるえ、腰の痛み、吐き気、おう吐などの症状が出ます。

――「ぼうこう炎はくせになる」とも聞きますが、本当でしょうか。

正木医師 医学的に、くせになるということはありません。繰り返すようなら、殺菌できていない、もしくは、原因となる習慣を改善できていないからと考えられます。

――予防する方法はありますか。

正木医師 トイレを我慢せず、尿意がなくても3~4時間ごとに行く習慣をつけて、ぼうこう内に細菌を増やさないようにしましょう。

また、排便後や月経のときには、可能であればトイレの温水洗浄を利用して尿道に細菌が侵入しないようにする、性交渉後はトイレに行って排尿で細菌を出すようにしましょう。

また、日常生活の中で、体が冷えないようにする、ストレスや疲れがたまらないように適度に休息をとる、睡眠時間をキープする、体を清潔に保つといったことも重要です。

――ありがとうございました。

まとめ

トイレの我慢のし過ぎだけでなく、ストレス、疲労、冷え、無理なダイエット、不衛生などが、ぼうこう炎の引き金になるようです。トイレに行く習慣を身に付けるとともに、日々の生活習慣を見直すようにしたいものです。

(取材協力:正木初美、文:岩田なつき/ユンブル)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.19)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

取材協力:正木初美氏。日本臨床内科医会専門医、大阪府内科医会理事、日本内科学会認定医、日本医師会認定スポーツ医、日本医師会認定産業医、正木クリニック院長。
正木クリニック:大阪府大阪市生野区桃谷2-18-9
https://www.facebook.com/masaki.clinic.osaka

お役立ち情報[PR]