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第36話 彼の横顔

慎也は相変わらずニコニコしている。
人の多い神社の周囲の道を歩きやすいように、
わたしを上手にエスコートしてくれている。
たぶん、大事にしてくれているんだと思う。

それだけに、ショックだった。
結婚は、ぜんぜんピンとこないって。

だってそれは……いつかは別れるってことだよね。
それとも結婚しないで恋人同士のまま、
事実婚みたいな感じでできるだけ長く付き合うの?
でもそれだって、いつかは別れちゃうよね。
何だろう。小百合先輩には裏切られ、
慎也は結婚はぜんぜんピンとこないと言う。
わたしは自分を取り巻くすべてのことが、
急に不安に思えてきた。

見上げると、楽しそうな慎也の横顔がある。
でも、おそらく成人式の帰りだろう、
振袖の女子大生が通り過ぎると、
瞬間、彼女たちを目で追いかけた。

……やっぱり若いコがいいのかな。
慎也のちょっとした行動すら、
いちいち疑わしく思えてくる。
どうしよう。不安がどんどん大きくなっていく。

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