お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

第35話 急に不安が

「おい、どうした?」
慎也に声をかけられて、ハッと顔を上げた。
初詣の人出はまだまだ多い。
気がつくとわたしは慎也から遅れて、
人混みの中に紛れてしまいそうだった。

「あ、ごめんごめん」
わたしは笑って慎也を追いかける。
手をつないで本殿まで行き、少し神妙な顔で、
神様の前で手を合わせる。

モヤモヤしていた心がスッと澄んで、
心の底のほうから思いが浮かんでくる。

慎也とずっと仲良くお付き合いできますように。
そしてできれば……早いうちに結婚できますように。

「瑞葉、そろそろ行こう」
慎也に手を引かれ、わたしは神前を離れた。
そして神社からの帰り道、慎也は耳元でささやいた。
「ね、瑞葉は何をあんなに真剣に祈ってたの?」
「うーんと……慎也と結婚できますようにって」

すると慎也は「え?」という表情で、
微笑みながら言う。
「結婚か。今はぜんぜんピンとこないなー」

お役立ち情報[PR]