お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

第9話 楽しいはずが

そして花火大会当日の朝。
廉が借りてきてくれたレンタカーで、
僕たち4人は長野に向かった。

「車は会場から遠い場所に止めたほうがいいよ。
帰りに渋滞すると、車を出せなくなるから」
と詩織が言い、
「花火を見る席はコンビニの近くがいいな。
トイレさえ確保しておけば、何時間待っても平気じゃない?」
と希美が言った。
4人とも、イベントや行事には比較的慣れている。
仕事で、ドクター向けの勉強会や新製品紹介イベントなどを
開催することもあるからだ。
だから、とくに役割分担をしなくても、
それぞれが調べた情報を持ち寄って、
スムーズに花火を楽しめるプランが練られた。

そういえば、このメンバーで出かけるのは昔から楽しかった。
せっかく4人が同じ東京勤務になれたんだから、
これからときどき、こうして出かけるのもいいな、と思った。
諏訪に着いて車を降り、希美が
「廉、ずっと運転してくれてありがとう。疲れたでしょ」
と声をかけ、廉と並んで歩き始めるまでは。

4人でいると、僕はいつも廉に嫉妬してしまう。
ふと隣を見ると、詩織が廉と希美の後姿に
強い視線を送っていた。

お役立ち情報[PR]