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第7話 気持ちの変化

僕は希美に、目だけで小さな笑顔を返した。
2人だけの目と目の会話みたいで、幸せな気分になる。

そんなことにはおかまいなく、詩織の話は続いていた。
「アメリカじゃ、MRは医療チームの一員として
ドクターからも頼りにされているのよ。
単なる薬剤の情報提供だけじゃなく、
医薬のスペシャリストとして認めてもらえるよう
私たち全員の意識と行動を変えて行きたいの。そのために、
広報としてできることがあるんじゃないかって思ってる」
その言葉に廉は目を輝かせ、大きく首を上下させた。
「だよな。俺もMRとしてもっとできること考えてみるよ」

希美もうなずいたあと、「それにしても」と笑った。
「詩織はこんなにおいしいお肉を食べながらでも、
仕事の話かぁ。本当に仕事が好きよね。
このお肉、すごくやわらかい。
トマトと牛肉って、思った以上にマリアージュで驚いちゃった。
新、いい店を見つけてくれてありがとう」

希美が僕を立ててくれていることが伝わってきた。
もしかしたら、考えごとをしていた僕を見て、
退屈していると勘違いして話題を変えてくれたのかもしれない。
どちらにしても、希美が僕のことを考えてくれた。
感激に近い喜びが湧き上がり、いつの間にか
希美への想いが「ちょっといいな」から、
「かなり好きだ」に変わっていることに気づいた。

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