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第4話 意外なメンバー

「ドサ回り」と呼んでいる病院訪問を終えて会社に戻ると、
ドクターに頼まれた資料をまとめ、メールで送った。
それとは別に補足資料を用意し、明日持って行く準備もする。
忙しいドクターがいつでも資料を見られるようにしつつ、
できる限り口頭での説明を加えるのが僕のやり方だ。

そのあとで、詩織に言われていた社内アンケートに記入した。
ワークライフバランスに関するアンケートだった。
それを持って詩織のデスクに行くと、
詩織はすでに帰ったあとだった。もう22時だもんな。
デスクの上に、付箋を貼ったアンケート用紙をそっと置く。
付箋は、ドクターたちに自分を印象付けようと、
オリジナルで発注している名前入りのものだ。
表に「同期としての責務を果たします」と書き、
裏に「めちゃうまいトマトすき焼きの店、発見!
希美と3人で食べに行かない?」と書いた。

詩織はのってくるだろうか。希美を誘ってくれるだろうか。
そして希美は来てくれるだろうか。

翌日の夕方、ドサ回りから会社に戻ると、
机の上に付箋があった。
簡潔に「トマトすき焼き、いいね」と書かれている。
すぐに詩織にメールして、日程を決めた。
「希美も誘うんだろ?」と聞くと、
「うん。あと、ついでに廉にも声かけた」と返ってきた。
え、廉も!?
反射的に、ほんの少しだけ、嫌だなと思ってしまった。

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