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第63話 信頼

「じゃ、先にメシにしよう」
一希に誘われて、レストランに入る。
ふたりとも、ごく普通にパスタを頼んだ。

「ふたりとも、大学生の時と同じもの食べてる」
パスタを食べながら、ふいに気づく。
「お、ホントだ。案外進歩がないな」
一希がそう言い、おたがいケラケラ笑った。
この人といると、何だかとってもホッとする。

食事の後、軽く外を回ってみた。
ハイビスカスや百日紅の花が、
鮮やかな赤やピンクの花を咲かせていた。
そして少しムッとする空気の中、
池の中からいくつも顔を出している、睡蓮。
神秘的な印象の、白や紫の花が風に揺れた。

「奈津美は……今でも付き合っていた人のこと、
思い出したりする?」

池を眺めている時、急に一希がわたしに問いかけた。
驚いたけれど、正直に答える。
「そういえば……ほとんど思い出さないかな」
よくデートに着た服とか見ると記憶がよみがえるけど。
でも、それだけ。終わったんだな、としみじみ思う
……一希はどう?」

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