お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

こんな風に胸が痛くなったり、泣きたくなったりするのはもう嫌なのに

黒木さんの質問に、雄吾は「内緒ですよ」と
照れたような顔をした。
私とのことをひやかされたときには
顔色ひとつ変えなかったのに、
好きな人の話になると、こんな顔をするんだ。

もう、嫌。
こんな風に胸が痛くなったり、泣きたくなったりするのは嫌。
「好き」という感情が不幸せを運んでくるなら、
雄吾のことを好きになるのをやめたい。
心にシャッターを下ろして、つらい気持ちを遮断するんだ。

雄吾が話を変えたがっているのを無視して、黒木さんは続けた。
「内緒にしなきゃいけないような相手なら、
やめたほうがいいわよ。
自分から自慢したくなるような人を選ばないと」
雄吾は「そうですね」と適当な相槌を打って流している。

「片想いなんてやめて、うちの玲美ちゃんはどう?
美人だし、仕事できるし、ずっと彼氏いないみたいだから、
おすすめよ。玲美ちゃん、この際、シングル同士、
雄吾くんとくっついちゃえば?」
黒木さん、なんてこと言うの!
ほめてくれるのはうれしいけど、雄吾が困った顔をしている。

「いいかげんにしてくださいよ。
私にだって好みってものがあるんですから」
あせった私は、強く否定してしまった。

すると、雄吾が苦笑いした。
「黒木さん、俺、玲美には嫌われてるんですよ」
え? なに、それ? 何でそんなことになっているの?

お役立ち情報[PR]