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産後ケアサービス業界に新風! 低料金な「派遣型」に芽

2013年4月、女優の小雪さんが韓国で利用したことで知られるようになった「産後ケア施設」。このニュースを受け日本国内でも女性の産後ケアが話題になり、注目されるようになりました。あれから2年、「派遣型」産後ケアサービスの人気によってこの話題は再び熱くなりそうです。

■低料金な「派遣型」に芽

神奈川県で産後ケアサービス会社を運営する明素延さんは1年前に政府補助金を受けて会社を設立し、サービス提供を開始しました。専任の女性産後ヘルパーによる「ラクラク自宅産後ケア訪問サービス」です。現在は十数名の女性産後ヘルパーが在籍していて、家事だけでなく育児方法など専門的なアドバイスもできるので予約は半年先まで埋まっているのだそう。

 

明素延さん(左)と長男

明さんは2002年に留学生として来日。慶応大学大学院博士課程を単位取得退学後、日本で「少子化と経済-産後ケア」に関する研究をしながら会社経営しています。

「自分自身が2009年に長男を出産したことがきっかけです。36歳で初出産ですから、産後ケアサービスを利用するために韓国で子どもを産みました。その2カ月後、赤ちゃんを連れて日本に戻ったら育児、家事などに追われ産後うつの症状がでました。日本でも韓国と同様に産後ケアサービスを利用できたらいいのにと思いました」(明さん)

日本で一般的に認識されはじめている「施設型」の産後ケアサービスと違って、明さんは自宅で受ける「派遣型」に目を向けました。彼女自身は韓国で産後管理士の資格を持っているため、日本人の産後ヘルパーを社内で育成できます。このふたつの利点があるため、1日8時間コースで1万9000円(税別・その他料金プランあり)と従来より一段下がる料金システムを実現できたそうです。

■国や地方自治体の後押しも大きい

明さんが起業資金の一部として受けていたのは政府の『平成24年度創業補助金(地域需要創造型起業・創業)』でした。女性が子どもを産みやすい環境づくりにおいて、産後ケアの重要性が認識されたからです。さらに、去年6月公表された政府の『平成26年版少子化社会対策白書』の中で、産後ケアを「少子化危機突破のための緊急対策」に定めており、行政が今後を急ぐ様子が伺えます。

各自治体の中にはすでに動き始めているところもあります。横浜市は2010年4月に『産前産後ケア事業実施要綱』を施行し、市内の事業者と契約を結んで市民に低価格で産後ヘルパーを派遣してきました。しかしこのサービスには利用回数や時間数、サービス内容などに細かく限定が付いており、もっと幅広く利用したいとの声も上がっています。

もっと女性が子どもを産みやすい環境にするために、市は国の事業化に先駆け、去年10月から市内8カ所の助産所に委託して「産後ケアモデル事業」を実施。産後母子ショートステイや産後母子デイケアを提供しはじめました。市民なら自己負担1割、1日あたり3000円(1泊2日 6000円)となっています。

■もっと気軽に利用できるために

とはいえ、韓国では約9割の女性が利用するという産後ケアサービス、日本ではまだ新しい試みです。明さんの話によると、韓国人女性はこれを将来のための自己投資と捉えていて、自分が積極的でなくても家族や友人に強く勧められます。産後にすぐ家事や育児に追われて緊張しながら過ごしてしまわないように周りの支えも大事ですね。

もちろん、もっと気軽に利用できる料金が望まれますが、人的コストが高い日本では決して容易ではありません。明さんの会社も年間決算で赤字になる見込みですが、今後は事業拡大などで黒字化を目指しながら低料金システムを維持したいそうです。

今回ご紹介したのはまだ一部の自治体や民間企業の取り組みですが、ほかの地域でもどんどん増えるともっとたくさんの女性に産後ケアサービスを利用してもらえるようになります。今後が期待されます!

(マイナビウーマン編集部)

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