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何が、ううん、誰が彼を変えたんだろう? そんなことが気になって……

料理がきたので、テイスティングテーブルを離れて席に戻った。
一皿目はかぶのポタージュ。
かぶの白さに、ほうれん草オイルの緑色が映えて、とてもきれい。
「かぶのスープって初めてだけど、素材の味がしてうまい。
このビル、キラリトだっけ。俺がNYに行く前はなかったよな」
「ああ。雄吾がいない間に、東京もいろいろ変わってるよ」
「そうなんだろうな。でも、葉瑠が一番変わったよ。
落ち着いたって言うか。何しろ、もうすぐ結婚するんだもんな」

葉瑠が変わった? そうかな?
会社でしょっちゅう顔をあわせているからか、わからない。
私は、雄吾のほうが変わったように思う。

「そりゃ、落ち着くよ。男も女も、恋人で変わるからな。
だから、玲美は変わらないだろ」
「そうだな。全然変わってなくて驚いた」
「ちょっとー。孤独なアラサーをいじるのはやめてよね」
「褒めてるんだよ」と雄吾が笑った。

褒めてる?
「年取ったなって言われるよりいいだろ?」
「まあ、そうだけど」
「久しぶりに日本に帰ってきて、変わらない誰かがこうして
迎えてくれるってのは、うれしいもんだよ」

雄吾はやっぱり変わった。
こんなしみじみとしたセリフが似合う大人になった。
何が、ううん、“誰が”雄吾を変えたんだろう。

「ところで」と葉瑠が口をはさんだ。
「向こうで金髪の彼女はできたのかよ?」
ドキッ……それ、私も知りたいと思ってた。

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