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「会えてうれしい」彼の言葉で、あたたかい気持ちが広がって……

翌日、会社の帰りに、雄吾の「おかえりなさい会」を開いた。
といっても、葉瑠と雄吾と私と3人だけ。
うちは化粧品メーカーとしては中堅だけど、
社員数はそんなに多くない。
しかもそのほとんどが女性で、結婚と同時にやめてしまう。
昨年、2人が退職して、残った同期は葉瑠と雄吾だけになった。

「玲美が残っていてよかったよ」
雄吾に言われて、複雑な気持ちになった。
「それって、どういう意味? 私に会えてうれしいってこと?」
「うれしいに決まってるだろ」
ふわっと、あたたかい気持ちが胸にわく。
雄吾って、こんなにストレートに
気持ちを表現するタイプだったっけ?

ドリンクをオーダーしたところで、葉瑠が立ち上がった。
「テイスティングテーブルに行こう」
葉瑠が選んだこの店は、
カリフォルニアテイストが売りだという。
「カリフォルニアって、オーガニックとか食の地産地消を
大事にしているだろ。この店はその哲学を取り入れて、
日本の生産者から直接、食材を取り寄せているんだってさ」
葉瑠に促されてテイスティングテーブルへ行くと、
北海道産の生で食べられるかぼちゃや、
紀伊産のライムなど、珍しい食材が並んでいた。

雄吾が、その中からみかんの花のはちみつをスプーンに取って
「うまい」と言ったあと、私にもひとさじ取ってくれた。
それだけのことなのに、特別に優しくされたような気がする。

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