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目の前に現れたのは、色白で、細くて、頼りなげな男性。私はリードされたいのに。

初めからディナーじゃ気が重いだろうと、
葉瑠がランチデートをセッティングしてくれた。
でも、お酒がない席というのはかえって緊張する。
とまどっていると、男性が話しかけてくれた。
「田中仁です。葉瑠さんの大学の後輩で」
「え、じゃあ、年下?」

うーん、私は年上が好きなんだけどな。
基本的に恋愛では、自分より大人な男性にリードされたい。
でも、目の前にいる田中さんは、色白で、細くて、頼りなげで、
女性をリードしそうなタイプには見えない。
私が名前を言ったところで、もう会話がなくなった。
なんて居心地の悪い空気。
何か話さなきゃと思うけれど、緊張のせいで何も思いつかない。

「玲美さんは、どんなお仕事をされているんですか?」
また田中さんから話を切り出してくれたので、ホッとした。
「化粧品の開発です」
「すごいですね!」
「すごくないですよ」
ついそっけなく答えてしまい、あわてて付け足した。
「調合をするのは別の人たちで、
私はどんな化粧品が売れるか考えて、
こういうものをつくってねとお願いするだけなんです」
「やっぱり、すごいですよ!」
「いや、全然すごくないんです」
せっかく褒めてくれているのに、なんだかうまく返せない。

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