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先輩と彼女が仲良くしているのを、これ以上見たくなくて

反対にわたしはと言えば、
安曇さん以外に、それほど親しい人もいない。
一ノ瀬さんと話をすべきかもしれないけれど、
前の始末書の件もあるので話しかけづらい。
同じプロジェクトだった小林さんは、
隣に座った佐藤さんと何やら
仕事のことで混み入った話をしているようだ。
……寂しいな。
そう思ったとたん背中から一気に寒気が上がり、
首や肩がゾクゾクと冷えたように感じた。
いや、それはきっと言い訳で、
わたしはたぶん安曇さんと一ノ瀬さんが
仲良くしている様子を見たくないのだ。

たしかに会社とはちがい髪をゆるくアップにし、
フェイスラインに巻き毛を垂らし、
オレンジのチークを濃くした一ノ瀬さんは
同性から見ても、ハッとするほど美しい。

ちょっとでも、安曇さんと付き合えるかも、
と思った自分がバカみたいだ。
「すみません。ちょっと寒気がするので、
今日は失礼します」
勇気を出して安曇さんに話すと
「大丈夫? 気をつけて帰ってね」
と少しだけ心配そうな言葉をかけてくれた。

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