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雑学 生活

え?太陽光でお酒が作れるって本当?

生活に欠かせないエネルギー。太陽光発電に代表されるように、石油に代わるエネルギーが注目を集めているが、太陽光による人工的光合成を使えば「お酒」も作れるのはご存じだろうか?

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人工光合成の基本は消臭や汚れ落としに使われる光触媒で、水と光で電子を発生させて二酸化炭素を加工する。人間にとっては無用の長物ともいえる二酸化炭素から、一酸化炭素やメタンなどの燃料や、お酒のアルコールとして使えるエタノールまでもが、太陽の光で作れる時代がやってくるのだ。

■消臭機能で燃料を作る?

多くの植物が光によって養分を作り出していることは、今さら説明する必要はないだろう。これは光合成と呼ばれ、仕組みをかいつまんで説明すると、

・水 + 二酸化炭素 + 光 → 酸素 + 養分

と、人間ならそれだけで生活できない材料から養分を作り出している。副産物として酸素まで提供してくれるので、動物にとって大変ありがたい仕組みだ。

もし人間が光合成をおこなえるなら、水を飲み、自分のはき出した二酸化炭素を吸えば、あとは日光浴するだけで「食事」ができるのだが、残念ながら葉緑体を持っていないのでお腹がいっぱいになることはない。そこで登場したのが人工光合成だ。

人工光合成の基本は光触媒(しょくばい)で、酸化チタンなどの金属を水にひたし、光を当てておこなう。この際に起きる水の分解や電子の移動を利用するため、ある意味で発電とも表現できるのだが、変換効率が悪く電池としては利用できない。

代わりに注目されたのが酸素で、水から生まれた酸素が脱臭や汚れ落としに利用されている。掃除機や冷蔵庫に「光触媒」と記されていたら、この技術が使われている証拠だ。

水と光だけで、なぜエネルギーが作れるのか? 人工光合成の場合、大きく2段階に分かれ、
1.水を分解して、酸素と水素イオンに分ける
2.二酸化炭素に水素イオンを与え、別の物質に変える
がおこなわれ、燃えない二酸化炭素から、一酸化炭素を生み出すこともできる。一酸化炭素は中毒で知られる気体だが、燃え尽きる前の二酸化炭素だけに燃料として利用できる。ほかにも、アリが放つギ酸、消毒用アルコールに用いられるメタノールなど、さまざまな燃料を作る研究がなされているのだ。

■水と二酸化炭素から燃料が作れる?

水も二酸化炭素も燃えないのに、燃料が作り出せるのはなぜか? これは元素記号で記せばわかりやすいだろう。

・水 … H2O
・二酸化炭素 … CO2
で、水素(H)と炭素(C)は燃料として使えることはご存じの通りだ。対してできあがる燃料は、
・一酸化炭素 … CO
・メタン … CH4
・ギ酸 … HCOOH

と、どれも炭素か水素(または両方)を含んでいる。人工光合成の正体はこれらの組み合わせの変更で、水や二酸化炭素をバラバラにして好きなものに組み立て直す、と考えればわかりやすいだろう。

日本の自動車メーカーでは、エタノール燃料を作り出す研究がおこなわれている。同じ燃料ならメタノールよりも発熱量が多いため、自動車の燃料に向いているからだ。エタノールはお酒に含まれるアルコールなので、飲料として使うこともできる。

つまりは水と二酸化炭素と太陽光で、お酒を作ることも可能なのだ。

現在はどれだけ効率を上げられるかが焦点で、1平方mあたり150Wが目安の太陽光発電に対し、植物の葉を同じ面積に広げても25W程度と、もともと効率が悪い。高級シャンパンよりもはるかに高価な「太陽酒」ではシャレにならないので、一日も早く実用化されることを期待しよう。

■まとめ

・植物のようにエネルギーを作り出す「人工光合成」が研究されている
・基本は「光触媒」で、消臭や汚れ落としに利用されている
・水と二酸化炭素から、お酒のアルコール=エタノールを作り出すことも可能

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