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カレにとって私はただの友だち? 復活愛の行方とは……

いつの間にか膨らんでいた期待が、またしぼんだ。
そうだよね、菜奈さんと付き合わないことと、
今も私を好きかってことは、別の話だもんね。
輝にとって私は、特別な存在なんかじゃなく、
単なる友だちだからこそ気楽なだけだったってことかも。
失望を隠してあいまいに笑い、海を眺めるふりをした。
そこで、ふと思い出した。
「菜奈さんが言ってた水族館って、何のこと?」
「俺もよくわからないんだよ。そんな話をした記憶はないし」
謎が解けないのは気持ち悪いけれど、わからないなら仕方ない。

気づくと、お互いのドリンクが空になっていた。
「出ようか」と輝が言い、テーブルチェックを頼んだ。
もう、帰るんだ。寂しいな。
でも、菜奈さんの話が済んだ今、引き止める口実がない。
輝がお金を払おうとしたとき、「あっ」と声をあげた。
「どうしたの?」
「……いや、何でもない」
「お金足りなかったとか?」
輝は顔を赤くしながら言いづらそうに口を開いた。
「菜奈は、これを見たのかも……」
輝が財布の中から水族館の入場チケットの半券を出して見せた。
「えっ、これ、はじめてデートしたときの……」
私も同じものをアルバムに貼ってある。
「どうして持ってるの?」
もしかして……。輝の本当の気持ちって……。
泣きそうになるのをこらえて、思いきって輝に言った。
「もう一度、ここに一緒に行ってみない?」
遠くで汽笛が鳴った。
新しいスタートの合図みたいだなと思った。

(終わり)

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