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「もうカレに会わないでください」一体どういうこと?

ランチを2人で食べるほど仲よくないしな、と思い、
ランチタイムから外れた時間を指定した。
そして土曜日、渋谷のコーヒーハウスで菜奈さんに会った。

カプチーノとプリンを注文して、水を飲んでひと息ついた。
菜奈さんも同じように水を飲むと、こわばった顔を私に向けた。
「この店、輝さんと来たんです。
サードウェーブコーヒーが注目されているから、
チェックしたいって言って」
いきなり牽制球?
私をライバル視しているみたいな緊張感。
嫌な気分を押し殺して、私はわざと余裕のある態度を見せた。
「輝、流行っているお店に行くの好きですもんね。
職業柄チェックしておきたいっていうのもあるんだろうけど、
単純に食べたり飲んだりするのが好きなんだろうな」
「そうですね」
そこで会話が途切れた。また、緊張した空気が流れる。

マスターらしき人が、オーダーした品を持ってきたので
ホッとした。
食べたり飲んだりしていなければ、間が持ちそうにない。
「いただきまーす」と声に出して言い、プリンを口に入れた。
ほろ苦いカラメルとクリーミーなプリンの甘さ加減が絶妙で、
はじめての味なのに、懐かしい気分になった。
「おいしいー」と喜ぶ私を、菜奈さんは硬い表情で見ている。
そして、頼んだコーヒーにもプリンにも手をつけず、
「もう、輝くんに会わないでください」と言ってきた。

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