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あのコと私――カレとの距離が近いのは、どっち?

駅に向かって歩く途中で、思い切って切り出した。
「このあと、予定あるの?」
「うん。大学時代の友だちと飲むことになってる」
ガッカリしつつも、菜奈さんとじゃないってことにホッとした。
「菜奈さんとは会わないの? せっかくの週末なのに」
「そこまで仲良くはないよ」
「そうなの? この間は、ずいぶん仲がよさそうに見えたけど」

うれしくなった私は、もっと菜奈さんと輝との距離を知りたい
と思い、つっこんだ質問をした。
自分のほうが輝との距離が近い。そのことを確かめたかった。
「でも、気に入ってるんでしょ? なんで誘わないわけ?」
「あいつ、広報の仕事で土日も呼び出されること多いんだって。
イベントとかいろいろあるらしいんだよね。
だから、菜奈が空いてるときに連絡くれたら、
そのときに会う、って感じのほうがいいかと思って」
勝手に膨らんでいた優越感が急にしぼんだ。
輝は菜奈さんに会いたくないわけじゃなく、
忙しい菜奈さんを思いやってガマンしているんだ。
ということは、誘えばすぐに会える私は、
菜奈に会えない時間を埋めるための代打に過ぎないんだね。

聞かなきゃよかった、あのコとのことなんて。
さっきの楽しさが、むなしさと寂しさに変わってしまった。

輝の横顔から目をそらし、なにげなく遠くを見つめたとき、
雑踏の中に見覚えのある顔を見つけた。
リエだ。男の人と腕を組んで歩いている!

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