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未来のない恋愛――頭ではわかっていても踏み出せなくて

いつもの女子会メンバーで神谷町まで歩き、
人気の立ち飲みイタリアンに行った。
予想通り行列ができていたけれど、ここは回転が速いので
しばらく待てば入れそうだ。

「結美絵、多摩川さんと食事したんだって? どうだった?」
可南子がからかうような視線とともに尋ねてきた。
「素敵なところもあったけど、なんか軽い感じがしたなぁ」
「やっぱりちょっと不器用な輝が好き、とか思っちゃった?」
「リエ、すごいよ、ご名答。実は思っちゃった。
未練がましくて、自分でも嫌なんだけど……」
「30歳過ぎると、なかなか好きになれる人っていないじゃない。
だから、好きって気持ちになれるだけでもいいと思う」
リエの言葉に、沙希が反論した。
「そうかな? 未来のない恋愛ならしないほうがよくない?」

未来のない恋愛――今の私はまさにそれだ。
わかってる。それは、わかっているけれど、
どうやって未来に向かっていけばいいのかがわからない。

「未来って……。沙希って、たいして好きでもない相手でも、
条件がよければ、はい結婚、ってできちゃうタイプ?」
リエがトゲのある言い方をしたので、沙希がムッとした。
あ、なんか、まずい空気。
どうフォローしようかと考えていると、バッグの中でスマホが振動した。
輝からのLINEメッセージだ。
『昨日、虎ノ門駅の近くで、結美絵のこと見かけたよ』
え、それってまさか、多摩川さんと一緒のとき?

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