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雑学 北欧スタイル

気になる人ができたらこっそりチェック?ノルウェーでは一般人の年収がネットで公開されている

人口たった500万人のノルウェーは、なににおいてもゆったり、のんびりした国です。田舎に行くと、ちょっとした外出なら家の鍵をかけずに出かけてしまったり、キーを刺したまま車から離れてしまったり、警戒心ほぼゼロ。

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また、個人情報についても無頓着で、子供の持ち物には名前とともに親の電話番号を書くのが当たり前です。インターネットの電話帳も、掲載を拒否することもできるのですが、ほとんどの人が許可しています。そのため、インターネットでノルウェー人の名前を検索すると、住所と電話番号がすぐに分かります。

■インターネットで年収が分かる

そんなのんきなノルウェーにまつわる話に関して、外国人が聞いて一番驚くのが、全国民の年収がインターネットで公開されていること!日本でも以前は長者番付が公開されていましたが、安全上の理由で非公開となりました。

ノルウェーでも、個人の収入を公開することで犯罪につながる恐れを指摘する声もありますが、現在でも全国民の年収が公開されています。

2011年からは、ノルウェー在住者だけがログインできる税務局のウェブサイトでのみ閲覧が可能になりましたが、それ以前は世界中のどこからでも情報にアクセスすることができました。税務局のウェブサイトでは、氏名や居住地、生まれ年などさまざまな条件で検索することができますが、1人のユーザーが1ヶ月に500名以上検索することはできません。

■納税リスト公開の背景

ノルウェーでは、19世紀中頃から国民の納税額を公開する習慣がありました。当時は税に関するシステムや法律が十分に整っていなかったため、課税漏れを防ぐために導入されたのでしょう。その習慣が今日までそのまま残り、全国民の収入、納税額、資産額が公開されているのです。

納税リストを公開するメリットして考えられる点が三点あります。一つ目は、納税者に正しい申告を促すこと。たとえば、車を買ったりスノーモービルを買ったり、贅沢三昧をしている人の年収が驚くほど低かったとします。

当然、周りから疑いの目を向けられるでしょう。

二つ目は、税金を徴収する側にも公正な仕事が求められること。徴税側に間違いがあった場合にも、こうやって公開されていれば言い逃れができません。そして三つ目は、国民の税に対する意識を高めること。こういった情報に日ごろから接していれば、自分たちが支払っている税金に対する感覚も鋭くなるはずです。

■気になるあの人の年収チェック!

そんなノルウェーでは、気になるカレができたらこっそり年収をチェックするのは当たり前!?他人のプライベートをのぞくのは気が引けるような気もしますが、公開されているものなのですから後ろめたい気持ちを持つことはありません。

思いのほか少なかったらちょっとがっかりするかもしれませんね。

毎年、都市別の年収トップ10に必ず入る会社経営のHさん。数年前に奥さんと離婚しましたが、離婚が成立するなりデートのお誘いの電話が複数かかってきたそうです。当然、彼女たちはHさんの年収をインターネットでチェック済みでしょう。

ノルウェーの女性も、なかなか積極的ですね。

■検索対象は身近な人と有名人

ノルウェー人が納税リストで検索するのは、隣人や上司が多いようです。ここで表示される年収額は、ローンの利息や保育園の保育料などを控除した額になっているので、場合によっては実際の収入よりかなり低い額になっていることもあります。

納税リストは毎年10月に公開されます。そのころになると、新聞はその話題で持ち切りです。リストへのアクセスにはログインが必要になりましたが、新聞社やテレビ局のウェブサイトでは、独自に作成した有名人の納税リストや長者番付を発表しています。

毎年、90万人ほどの人がインターネットの納税リストにアクセスし、164万件もの検索が行われているそうです。もし、日本でも同様の制度があったら、あなたは誰の年収を検索しますか?

(文・御供理恵)

■著者プロフィール

御供理恵(みともりえ) 東京学芸大学大学院心理学講座修了。ノルウェー人の夫の転勤に伴い、オランダ、ルーマニア、韓国と引越しを重ねる。2010年からは北極圏の町、ノルウェー・アルタ在住。難民受け入れセンターでソーシャルワーカーとして働きながら、ライターとして雑誌・インターネット・テレビなどを通じ、日本に向けてノルウェーから情報発信している。

【webサイト】http://www.arcticrainbow.com/

【facebook】https://www.facebook.com/ArcticRainbow

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