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雑学 北欧スタイル

ノルウェー人と仲良くなるためのホームパーティーの心得「お酒は各自持参」「食後はティータイム」

おしゃれな北欧のテーブルコーディネート術で、お酒の席も賑やかに(Photo:Asaki Abumi)

お酒を求めて、ノルウェー人はスウェーデンへ、スウェーデン人はデンマークへ、デンマーク人はドイツへ旅立つ――。これは「国境ショッピング」とも呼ばれ、北欧では誰もが知っているお酒にまつわる語り草。

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お酒にかかる消費税が安いお隣の国へと、北欧人は国境を越えて週末にドライブがてらに買いものへ。ノルウェー、スウェーデン、デンマークから成るスカンジナビア3カ国では、デンマーク人が誰よりも大酒飲みであることや、シャイなノルウェー人はお酒を一緒に飲むことで仲良くなれることも知られています。

北欧の人々と仲良くなる秘訣は、どうやら食卓をともにし、お酒を一緒に飲むことのようです。ノルウェー人とお近づきになるための、お酒とホームパーティー事情を探ってみました。

■週末の飲み会に備えて、お酒をストックする

ノルウェーではお酒を購入できる時間と場所が限られています。4.75%未満のアルコール度数の低いビールと果実酒は、スーパーで平日20時、土曜日18時まで購入可能。アルコール度数の高いビール、ワイン、ウイスキー、地酒「アクアヴィット」などのお酒はすべて国営酒屋「ヴィンモノポーレ/Vinmonopolet」で購入可能です。

日曜日はお酒を購入できないので、週末のホームパーティーなどに備えて、事前にお酒を何本か購入してストックしておきます。

ノルウェーの地酒、じゃがいもの蒸留酒アクアヴィット。クリスマスの時期のホームパーティーでは定番の酒(Photo:Asaki Abumi)

■夏のホームパーティーは庭で

夏になると日照時間が長くなるノルウェーでは、夜間も明るいために、パーティーを自宅の庭で開催することがしばしば。「太陽が出ているのに、家の中にいたらもったいない!」と、お酒を飲みながらバーベキューを楽しみます。

誕生日パーティーをオスロに住むノルウェー人のご自宅の庭で開催(Photo:Asaki Abumi)

誕生日パーティーを兼ねることもあり、北欧で豊富に採れるベリーが盛られたケーキが出されることも。北欧の夏のホームパーティーは緑に囲まれた自然が舞台となるため、気持ちもすっかり癒されます。

■社会人のホームパーティー事情

オスロ在住6年目となり、ノルウェー人男性と結婚した日本人妻の佐脇千晴さんは、ノルウェーには厳しいテーブルマナーはないが、食卓の飾りつけが上手と語ります。

「普段使いの食器のほかに、ゲスト用のおしゃれな食器セットがある家庭が一般的なようです。テーブルには必ずといっていいほどキャンドルも置かれていますね」(佐脇さん)

佐脇さんのノルウェー人のお義母さまは、あるときキャンドルを忘れて、「お客さまがいらっしゃっているのに、キャンドルを忘れるなんて、なんてことかしら!」と慌てふためいたそうです。

佐脇さんがノルウェー人男性主催のホームパーティーに招かれた際のテーブルコーディネート。バラやキャンドルの飾りつけに注目(Photo:Chiharu Sawaki)

■お酒は自分たちで持参

ノルウェーでは暗黙の了解として、「お酒は自分たちで持参する」と話す佐脇さん。

「ノルウェー人男性は赤ワイン、女性は白ワインが好きですね。ノルウェー人らしいなと思ったところが、同僚同士のホームパーティーのときに、お酒を入れたリュックサックを背負って自転車で来る人たちが多いこと。

リュックサックからワインやビールを出すのですが、アルコール度数が高いブランデーなどが出てくると、おー! という歓声があがるんです」(佐脇さん)

おちゃめな男性陣たちとは反対に、女性はカバンや袋から白ワインを出す人が多いとのこと。

「我が家で主催するパーティーでは、ノルウェー人女性はスーパーマーケットで購入したイチゴやブドウなどのつまめるような果物を持参してくることが多いです。スパークリングワインやシャンパンのグラスにイチゴを入れるのがおしゃれなのでしょうね。

あと素敵だなと思うことが、手土産にお花を持ってくる人がいること。花束のときもありますが、50~60代の年配の女性の中には、胡蝶蘭などを鉢ごと持ってくる人もいます。おかげさまで、我が家の窓際はお花でいっぱいです」(佐脇さん)

■デザートの後は、コーヒータイム

ヨーロッパ他国と比べると、テーブルで音を立てて食べることに関して、ノルウェーは寛容なほうだそうです。ただし、「ほかの人が食べ終わるまで席は立たない」ことは常識。

食事は前菜・主食・デザートに加えて、ノルウェーではさらに「ティータイム」が。デザートを食べ終わった後に、ソファーなどに移動してから、コーヒーと一緒にチョコレートやケーキがでてくることがよくあります。

「『またお菓子!?』と最初は驚きましたが、さすがにもう慣れてきて、今ではお腹一杯にならないように、最後まで余力を残すようにしています」と佐脇さんは笑います。

■学生のホームパーティー事情

社会人と学生では、ホームパーティーの様子が大きく異なります。オスロ大学に通う女子大生のエリザベス・ショー・エンゲンさんは、学生は金銭的な事情から、「ホームパーティーで本格的な食事をすることはまれ」と説明。

「例えば主催者が寿司を用意したらみんな喜ぶでしょうが、そんな余裕はないので、簡単なスナックやピザになることが多いです。各自、家で食事を済ませてから、誰かの自宅に集まり、飲み始め、深夜24時頃になったら外のバーへと出かけて、またお酒を飲みます。

その時点でまたお腹がすいていると、外でケバブやハンバーガーを食べますね」(エンゲンさん)

エンゲンさんは、若い学生にとってお酒は高価で貴重なため、持参したお酒が残ったときは、もったいないので持ち帰ることもあると言います。

国が変われば習慣や文化も異なりますが、お酒を飲んでみんなと一緒に食事を楽しむことが好きという点は、どこの国でも共通のようですね。北欧の人に出会うことがあれば、ぜひお酒を飲みながら親睦を深めてみてはいかがでしょうか?

●文・写真 鐙 麻樹
写真:4枚目 佐脇千晴

■著者プロフィール

鐙麻樹(あぶみ あさき)。上智大学フランス語学科2008年卒業。オスロ大学メディア学学科2012年卒業。同大学大学院メディア学修士課程在学中。ジャーナリスト、フォトグラファーとして、雑誌、WEB、旅行ガイドブックを中心にノルウェー現地から数多くの原稿や写真を寄稿。6カ国語の海外ニュース翻訳家、メディア/企業コーディネーター兼アドバイザーとしても幅広く活動中。
ホームページ http://www.asakiabumi.com/
All Aboutノルウェーガイド http://allabout.co.jp/gm/gp/1080/
地球の歩き方オスロ特派員ブログ http://tokuhain.arukikata.co.jp/oslo/

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