お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。
雑学 北欧スタイル

カラフルなデザインはお土産にも最適!ノルウェーの美しい器「高級レストランで一流シェフが使用する器」

ノルウェーのオスロにある工房エンブラ・ケラミックで働く陶芸家制作の器は、北欧らしいかわいいデザイン(Photo:Asaki Abumi)

北欧旅行をする際は、観光ルートから外れて、ふらふらと小道を散歩してみてはいかがでしょうか。ノルウェーの首都オスロでは、小さな陶芸工房が路地に点在しており、一点モノの素敵な器を見つけることができます。

【手先があっという間に器用になってしまうテクとは?―器用な人は、根気があって丁寧】

王宮公園裏側にあるフログネル地区にあるのは、「エンブラ・ケラミック」工房。静かな路地にあるショップのドアを押して中に入ると、店内では3人のノルウェー人女性が、ろくろを回しながら作品作りに没頭していました。

店内にはかわいい器からやシンプルなデザインのものまで、個性ある作品がたくさん並んでいます。

1991年にオープンしたエンブラ・ケラミックでは、3人の女性がそれぞれの作業場を持ちながら店を切り盛りしています。

ノルウェーのエンブラ・ケラミックの店内。陶磁器製の器や置物が並ぶ(Photo: Asaki Abumi)

■日本とノルウェーでは、食器に対する感覚が違う!?

アーニャ・ボルゲルシュル(33歳)さんは、当初はプロダクトデザイナーとして、作品の外観美に携わる仕事をしていましたが、次第に生産過程そのものに興味が沸き、現在は陶芸家として活躍中。親日家でもあるアーニャさんは、日本の陶磁器文化は非常にレベルが高いと絶賛します。

「今年日本を訪れたときに、高度な作品がレストランなど身近な場所で食器として使用されていることに感動しました。日本人はノルウェー人とは違う価値観を器に抱いているのでしょうね。

モダンな作品は日本とノルウェーでは共通点もありますが、伝統作品のデザインは大きく違います。例を挙げると、ノルウェーではローズマリーのような花模様のカラフルな絵柄が主流だったとすれば、日本では落ち着いたアースカラーが目立ちます」(ボルゲルシュルさん)

地下の作業場でもくもくと仕事に励むボルゲルシュルさん(Photo: Asaki Abumi)

■器に興味のあるノルウェー人男子も増加中

ボルゲルシュルさんによると、北欧ではノルウェーよりもデンマークのほうが長い陶磁器文化があるとのこと。ノルウェーでも当初は男性の陶芸家が主流でしたが、今では女性の姿も当たり前のものになりました。

「私たちのお店を訪れるお客さんも、かつては女性ばかりだったのですが、最近では若い男性も立ち寄るようになってきたのでうれしいです。料理やインテリアデザインに興味のある男性が多いですね」(ボルゲルシュルさん)

エンブラ・ケラミックは、地下がボルゲルシュルさんともう一人の女性陶芸家の作業場となっています。中はちょっとごちゃごちゃしていますが、部屋の片隅にある暖炉の回りには北欧らしいかわいいデザインのテーブルとイスが置かれ、3人は毎日ここでつかの間の休憩をとるそうです。

北欧のサンタクロース「ニッセ」がアクセントとなった遊び心あふれる器。ご飯茶碗によさそう(Photo: Asaki Abumi)

1階のほとんどはショップですが、奥のスペースを作業場として使用しているのは、もう1人の陶芸家、アンネ・ウドゥネスさん(47歳)。20年前に陶芸家として活動をはじめ、エンブラ・ケラミックで働き始めて15年目となるお店のリーダー的存在です。

ウドゥネスさんは、ノルウェーの陶磁器文化の変化について、「これは私の個人的な解釈ですが、50~70年代以降から、編み物など自然素材を使用したモノ作りを再評価しはじめました。当初は思想や価値観が重視されましたが、今は職人の手作業の質そのものが求められています」と語ります。

ウドゥネスさんの作業場(Photo: Asaki Abumi)

■オスロの高級レストランで一流シェフが使用する器

ウドゥネスさんの器は、世界中から注目を集めるオスロの新北欧料理レストラン「マエモ/Maaemo」や「イラヤリ/Ylajali」でも使用されています。マエモといえばミシュランで2つ星を獲得している、ノルウェーのグルメ事情を語るにはいまや欠かせない名店。

イラヤリも今年初めてミシュランの1つ星を獲得したばかりの話題のレストランです。

一流料理が盛られるにふさわしい器として、ウドゥネスさんの美しい作品がシェフたちの心を射止めました。レストランで使用されている器の一部は店頭でも購入可能です。

ノルウェー・オスロの有名レストラン「Maaemo」で使用されているウドゥネスさんの美しい器。料理は地酒アクアヴィット添えのオニオン焼き(Photo:Jimmy Linus/Maaemo)

エンブラ・ケラミックでは、ウドゥネスさんたちはすべての作品をろくろで手作りしているため、同じ形のものはひとつとしてありません。オスロにある小さなショップでは、作り手本人が店番をしていることもあります。北欧を訪れる際には、オリジナルなお土産として、器巡りをしてみるのも面白そうですね。

●information
店名:エンブラ・ケラミック/Embla keramikk
住所:Hegdehaugsveien 14

●文・写真 鐙 麻樹
写真:Jimmy Linus/Maaemo

■著者プロフィール

鐙麻樹(あぶみ あさき)。上智大学フランス語学科2008年卒業。オスロ大学メディア学学科2012年卒業。同大学大学院メディア学修士課程在学中。ジャーナリスト、フォトグラファーとして、雑誌、WEB、旅行ガイドブックを中心にノルウェー現地から数多くの原稿や写真を寄稿。6カ国語の海外ニュース翻訳家、メディア/企業コーディネーター兼アドバイザーとしても幅広く活動中。
ホームページ http://www.asakiabumi.com/
All Aboutノルウェーガイド http://allabout.co.jp/gm/gp/1080/
地球の歩き方オスロ特派員ブログ http://tokuhain.arukikata.co.jp/oslo/

お役立ち情報[PR]