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カキの不思議「カキの生食用と加熱調理用の違いとは?」「あたりやすいのはなぜ?」

冬の味覚の代名詞・カキ。煮る/焼くはもちろん生でも食べられ、バリエーションも栄養も豊富な食材だ。

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カキには生食用と加熱調理用があるが、なにが違うのか? 「生」の言葉から新鮮さをイメージしがちだが、じつは採れた海が違うだけの話。「カキにあたってお腹が痛くなる」のも、取り込まれた毒性物質が原因で、カキ自体の問題ではない。

内蔵ごと生食する珍しい貝だけに、カキには不思議がいっぱいあるのだ。

■生食/加熱用は出身地の違い?

日本のカキは2つに分かれ、10月~翌5月ほどが旬となるマガキと、夏においしいイワガキがある。ここでは鍋やカキフライに定番のマガキにしぼって紹介しよう。

マガキはRの付かない月には食べるなと言われ、May(5月)~August(8月)はあまり食卓に登場しない。「この時期のカキは毒を持っている」なんて話も聞くが全くのウソで、産卵期なので市場に出回らないことと、産卵後は身がやせてしまい、あまりおいしくないのが真相だ。

「生食用」と「加熱調理用」の違いはなにか? 生食のほうが新鮮と言われているが、これもウソ。採れた場所によって分類されるのだ。

広島県を例にあげると、カキの採取海域は3つに分かれ、

1. 指定海域 … (人工浄化は不要)そのまま生食用として出荷できる

2. 条件付指定海域 … (人工浄化が必要)生食用として出荷できる

3. 指定外海域 … (人工浄化が必要)加熱調理用のみ出荷できる

と出荷できる条件が異なる。これはカキが海水中の菌やウィルス、毒性プランクトンを貯めこんでしまう性質を持っているためで、海域によって毒を持つ可能性が異なるからだ。

人工浄化はどのようにおこなうのか? 名前とは裏腹にじつにシンプルで、水槽に入れたカキをキレイな海水に浸し、毒を吐き出すのを待つだけだ。これも県によって規定が異なるものの、

・海水を紫外線で消毒し、洗浄海水を作る

・カキ1,000個あたりに、毎分12リットルのペースで洗浄海水を入れ替え続ける

・18~20時間待つ

が一般的だ。この間カキは飲まず食わず(?)なので、鮮度が下がるとも表現できるが、

・生食用 … 1.の浄化なし または 2.の浄化済

・加熱調理用 … 2.の浄化なし または 3.の浄化済

と、どちらも両方あるので、パッケージの表示だけでは判断できないのだ。

カキがあたりやすいのは、まるごと生食するためだ。

毒性プランクトンによる貝毒や、ノロウィルスもため込んでしまうのが理由で、傷みやすいのは確かだがカキ自体が毒を持つわけではない。ところが、他の貝と異なり内臓ごと生で食べるため食中毒が起こりやすい。「カキはあたりやすい」と言われているのはそのためで、内臓を取るか加熱すれば、ほかの貝と差はないのだ。

ノロウィルスの場合、85~90℃で90秒ほど加熱すれば感染力が失われる。逆に言えば、半生ならアサリから感染する場合もあるのでご注意を。対して貝毒は熱に強く、調理では除去できない。そのため各自治体が定期的に水質検査をおこなっているので、潮干狩りに出かけるなら、事前にチェックしておこう。

カキも貝毒中毒の原因となるが、養殖海域の水質には厳しい基準があるので、消費者が心配する必要はない。むしろ、漁協や自治体が管理していないところで、勝手に貝を拾って食べるほうが圧倒的に危ない。例え火を通しても消えない毒は多いので、専門家の指導なしで食べるのは止めておこう。

■まとめ

・生食用か加熱調理用かは、採れた海域の違い

・「あたる」のはカキの身ではなく、取り込んだ毒性物質

・内臓ごと生食するので、カキは「あたる」機会が多いだけ

これからイワガキが旬を迎える。正しく扱えば食中毒とも無縁でいられるので、ぞんぶんに堪能して頂きたい。

(関口 寿/ガリレオワークス)

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