お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。
雑学 ボディケア

筋肉痛が遅れてくるのは歳のせい?「ある意味ケガと同じだから、痛みが遅れる理由がない」

現代人にありがちな運動不足。2~3日経ってから筋肉痛に襲われ、「歳とったな」なんて話をよく聞く。

【色んな体の症状を治す食べ物「オリーブオイル:筋肉痛ほぐす」「チェリージュース:早く寝付ける」】

歳をとると、筋肉痛は遅れるのか? 筋肉痛はある意味でケガだから、痛みが遅れるのは変な話だ。加齢とともに回復が遅れ、痛みのピークが2~3日後になるのが「歳のせい」の正体なのだ。

■痛みをともなう構造改革?

激しい運動をすると筋肉痛になるのは1.筋肉の損傷、2.疲労物質が原因だ。

筋肉は繊維状になった細胞の集まりで、太さ0.02mmほどの筋線維(きんせんい)が束になって形成される。筋線維を分解すると0.001mm程度の筋原線維(きんげんせんい)があらわれる。細い糸を束ねて太いロープを作るのと同様に、しなやかさ、弾力性を保ちながらも、強い力を出せるのはこの構造だからだ。

激しい運動をすると、これらの繊維が損傷する。ある意味でケガをしているのと同じだから、痛くて当たり前。これが筋肉痛だ。

損傷した筋肉はどうなるのか? 機械と異なり、生き物には治癒(ちゆ)能力があるので、ある程度の損傷なら時間とともに回復する。すばらしいのは「次回は負けないよ!」と強化され、筋肉が増えるところだ。つまり筋肉痛こそが、マッチョなボディの親なのだ。

痛みに耐えて良くがんばった!感動した! と言ってくれ。

筋肉痛はいつから始まるのか?大手スポーツ用品メーカーのアンケートによると、

・当日 … 30%

・翌日 … 67%

・翌々日 … 3%

で、ほぼ全員が次の日までに起きると回答している。アンケートながらにも、歳をとる=遅れる説は、かなり疑わしい。

もう一つの要素は「疲労物質」だ。簡単に言えば、筋肉が多量の養分を消費した際の副産物で、回復を妨げる。ひと昔前までは乳酸が代表だったが、近年の研究によると、リン酸が疑わしいとされている。運動をすると乳酸が溜まるのは確かだが、疲労感ではあまり悪さをしていないらしい。

残念ながら解明しきれていないので「だろう」の域だが、疲労物質=回復が遅れる=疲れを感じる、の構図なので、筋肉痛が遅れる理由にはならない。

■遅れるのは痛みのピーク!

筋肉痛は本当に遅れるのか? ここまで紹介したように、明確な理由は見当たらない。それでも2日後的に言われているのは、じつは「痛みのピーク」なのだ。

日本疼痛(とうつう)学会の資料では、一般的な筋肉痛は、

・1日以上経過して起こる

・3~7日後には消失する

2日遅れを否定する内容ではないが、年齢によって差が生じる根拠もない。

ラットに実験で興味深い結果がある。生後7週vs130週のラットを使い、以下の内容を比較すると、

1. 筋肉痛状態で、逃げる素早さは違うのか?

2. 痛みはどれくらい続くのか?

3. 痛みのピークは、それぞれいつか?

その結果、

1. 逃げる素早さ … 互角

2. 130週ラットは2日間も長い

3. 130週ラットは3日目にピーク

なんと! 加齢によって遅れるのは「痛み」ではなく、「痛みのピーク」なのだ!

整理すると、

・受けるダメージは同じ … 当たり前

・ダメージ後の運動能力は、ほぼ同じ … これは意外

・高齢マウスは回復に時間がかかる … 当たり前

・運動後、普通に過ごしても筋肉は使われる … 当たり前

つまりは回復が遅いほど、痛みが蓄積されるようなものだから、当然ピークも遅れる。これが「歳をとると筋肉痛が遅れてくる」の真相だ。

■まとめ

・筋肉痛は、ある意味でケガと同じ

・筋肉痛がないと、筋肉は増えない

・ある意味ケガと同じだから、痛みが遅れる理由がない

・加齢とともに回復が遅れるので、痛みのピークが遅れる

筋肉痛の解消は血行も関係するので、ゴロゴロしているよりも軽く運動したほうが速く治る。

とはいえ「痛み」には変わらないのでムリは禁物。ひどいときは湿布や鎮痛剤で手当てしよう。

(関口 寿/ガリレオワークス)

お役立ち情報[PR]