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雑学 ボディケア

もしも体重が増え過ぎたら「300kgオーバーだと身体が重すぎて立ち上がることもできない」

2013年、サウジアラビアで体重610kgの男性が話題となった。あまりに太り過ぎたため、国王からダイエット命令が出されたのだ。

【星までの距離ってどうやって測っているの?】

もしも太り過ぎたらどうなるのか? 糖尿病に代表される生活習慣病、腰痛などはかわいいもので、300kgクラスになると身体が重すぎて立ち上がることもできない。救急用のストレッチャーも体重で壊れてしまい、入院することもできなくなってしまいそうだ。

■3ケタのBMI?

肥満に代表される生活習慣病は、いまや世界中で問題となっており、食のバランスが良いと言われる日本でさえ深刻な状態となっている。厚生労働省が発表した昭和62年、平成9年、平成19年の肥満率を順にあげると、

●男性の肥満率

・20代 … 12.8% … 16.6% … 21.3%

・40代 … 23.7% … 28.0% … 33.0%

・20歳以上すべて … 20.4% … 23.3% … 30.4%

●女性の肥満率

・20代 … 5.8% … 5.5% … 5.9%

・40代 … 21.9% … 20.4% … 16.3%

・20歳以上すべて … 21.2% … 20.9% … 20.2%

で、男性はどの年代も肥満化傾向が強い。対して女性は全体的に減少し、20代女性のわずかな増加も誤差の範囲と言える。

肥満か否かはボディマス指数(Body Mass Index)や体格指数と呼ばれる値で決まり、身長と体重で計算できる。筋肉の量や骨格は考慮されないので目安と呼ぶべき数値だが、18.5~25未満が標準とされ、18.5未満はやせ型、25以上が肥満と分類される。

サウジアラビアの男性のBMIはどのくらいだろうか? 残念ながら18~20歳とのみ報じられ、身長がはっきりしていないので170cmから始め、身長、男性のBMI、適正体重をみると、

・160cm … BMI=238.28 … 56.32kg(553.68kgオーバー)

・170cm … BMI=211.07 … 63.58kg(546.42kgオーバー)

・200cm … BMI=152.5 … 88kg(522kgオーバー)

・250cm … BMI=97.6 … 137.5kg(472.5kgオーバー)

・300cm … BMI=67.77 … 198kg(412kgオーバー)

となり、常識的な身長ではBMIが3ケタになってしまう。

ギネス世界記録2013に記録されている世界一の長身男性251cmをもってしても471kgオーバーとなってしまいキリがないので、BMIから逆算すると、なんと身長494cmまで伸び得れば、BMI=24.996のぎりぎり標準体型になれる。

■重さは力なり

体重が増え続けると何が起きるのだろうか? 同氏の情報はあまりにも少ないので、海外のドキュメンタリー番組で紹介されていた体重600ポンド、およそ272kgの女性を例にすると、ベッドで寝たきりのまま、食事はおろかトイレにも行かれない姿が映し出されていた。

この女性は身長165cmなのでBMIは99.83、あと211.9kgダイエットしないと適正体重にならない状態だ。一日4,000kcalもの食事を続けた末路と言えるだろう。

この状態になると呼吸すら重労働になるため、酸素吸入が必要になる。首や胸についた脂肪に圧迫され、気道が確保できないのだ。自分で自分のクビをしめる、ということわざの語源はこれかと疑う光景で、生活習慣病と診断されるまでもなく、素人がみても重症と呼べる状態となってしまうのだ。

もし入院が必要になったらどうするのか? 番組ではシートに乗せた女性を6人がかりで運び出していた。この状況では車輪の付いたベッド・ストレッチャーを使うのが当たり前なのだが、重すぎて運べないのだ。日本の救急用ストレッチャーの耐荷重はおよそ160kgが標準的で、これを使うなら2台、610kgの男性は4台に分散しないとストレッチャーが壊れてしまう。

重力は偉大だ。

身近な物の、耐えられるおよその重さ(kg)をあげると、

・住宅の床(1平方mあたり) … 184kg

・車載のジャッキ(軽自動車) … 400kg

・自動車の通路や車庫(1平方mあたり) … 551kg

だ。たたみ一畳(じょう)がおよそ180×90cmなので、この面積に均一に体重がかかるように寝そべっても1.62平方mだから、日本の建築基準を照らし合わせると約300kgが限界で、つまりは床が抜ける。床どころでなく、車庫に寝そべっても危険だ。

木造アパートと仮定して、1階分を高さ4mとすると0.9秒・時速31.9kmで下の階に落ちる。もし610kgの彼が4m下に落ちると610×4×9.8(kg)扱いとなるので、下の階の床も当然打ち抜く。かくして地面に届くまで床を抜き続ける。

食べ過ぎで家屋全壊では話にならない。適度な運動を心がけよう。

■まとめ

ネットワークが発達した今、多くのオフィスは床下に配線がめぐらされている。通称OAフロアと呼ばれる「すのこ」のような素材が、床を持ち上げているから成り立つ芸当だ。

そのOAフロアも50cm四方の耐荷重は600kg程度が一般的だから、体重がそれを超えたら一枚の上に乗らないよう大またで歩こう。もっとも、歩きまわれればの話だが。

(関口 寿/ガリレオワークス)

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